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中国で活用が広がっている「信用スコア」。日本でも、大手企業がぞくぞく参入しています。

信用スコアとは、個人に紐づくデータをもとに信用度を分析し、スコア化する仕組みです。
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ヤフー、LINE、ドコモ、メルカリ…国内企業による「信用スコア」サービスへの参入が続く。先行する中国では、個人の信頼性を評価する基準として、社会インフラと言えるほど生活に浸透。一体どういったサービスなのか。そして日本ではどのような広がり方を見せていくのか。詳細を見ていこう。

中国で「信用スコア」が社会インフラに

「信用スコア」とは、個人に紐づくデータをもとに信用度を分析し、スコア化する仕組み。学歴、職業、年収、さらには購買履歴などの膨大な個人データからAIが分析し、数値を弾き出す。可視化された信用度は、融資・ローンなどの可否判断といったサービスに展開される。

特に「信用スコア」の活用が広がっているのが、中国、アメリカだ。アリババが提供する『芝麻信用(セサミクレジット)』は、中国でインフラとも言えるほど、社会に定着したサービスとなっている。

芝麻信用がユニークなのは、提携サービスの利用状況などから膨大なデータを収集し、スコアを算出している点。たとえば、評価軸としてECモール「天猫(Tmall)」、決済サービス「アリペイ」の利用履歴、さらにはSNSにおける交友関係なども用いていると言われている。スコアに応じて、さまざまなサービスで特典を享受できるのも特徴だ。

さらに注目したいのは、中国でこうした「信用スコア」をもとに社会基盤がつくられつつあるということ。たとえば、一定スコア以上で空港の専用レーンをつかえたり、ビザ申請手続きが簡易化されたりと、公共機関で優遇を受けられる仕組みもはじまっている。

「信用スコア」サービスに、大手がぞくぞく参入

そして日本でも、「信用スコア」サービスがスタートしている。

たとえば、2016年にソフトバンクとみずほ銀行が共同で、AI査定による融資サービス「J.Score(ジェイスコア)」をリリース。質問事項への回答、さらにみずほ銀行の口座情報、ソフトバンクの通信料における支払い状況といったデータからAIがスコアを算出する。金利・限度額などの融資条件は、スコアに応じて決められる。

さらに、2019年6月に話題となったのがヤフーによる、信用スコアサービス「Yahoo!スコア」リリースの発表。特徴的なのがYahoo! JAPAN IDと連携させ、紐づくサービスにおける膨大なデータからスコアを算出する点だ。たとえば、Yahoo! JAPANの検索履歴、Yahoo!ショッピングの購買履歴、さらに「PayPay」での決済履歴などが挙げられる。巨大プラットフォームの強みを活かし、企業へのソリューションサービスを提供していくようだ。

その他にも、ドコモ、LINE、メルカリなど巨大なユーザー基盤を持つ企業が相次いで参入を進める。プライバシーなど、乗り越えるべき課題も多い領域。どういったビジネスを展開していくのか。今後の展開に注目だ。

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