PRESENTED BY USEN-NEXT HOLDINGS

「かっこよく、働こう。」 が合言葉。USEN-NEXT HOLDINGS 宇野社長が掲げる“ワークスタイル・イノベーション”とは?

本当の「働き方改革」は、既存のルールに疑問を抱くことから始まる !
高橋絵里奈

少子高齢化によって日本の労働力が低下している現状は、国が抱える社会問題となっている。2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行され始めるが、日本社会において古いしきたりや長年培ったルールは根深く、多くの企業は導入に苦戦を強いられている。

そんな中、店舗サービス、通信、業務用システム、コンテンツ配信、エネルギー、メディアといった6つのセグメントで事業展開をする USEN-NEXT HOLDINGS が掲げる独自の働き方改革「ワークスタイル・イノベーション」に、いま、注目が集まっている。今回ハフポスト日本版では「かっこよく、働こう。」というスローガンを自ら体現するUSEN-NEXT HOLDINGS 代表取締役社長CEO 宇野康秀氏に話を聞いた。

株式会社 USEN-NEXT HOLDINGSの代表取締役社長CEO 宇野康秀氏。人材派遣会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)創業者でもある。
株式会社 USEN-NEXT HOLDINGSの代表取締役社長CEO 宇野康秀氏。人材派遣会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)創業者でもある。
高橋絵里奈

根本から“働き方”に対する思想を変える

――日本企業が苦戦している働き方改革の導入について、どう思われますか?

“何の目的のために働き方改革をやっているのか”というベースを見失いがちですよね。就業時間の短縮だとか、そういう単純なことではなく根本的に“働く”という意味そのものを考え直していくことが、本当の「働き方改革」なのではないかと思います。その上で働く“質”を変えることが必要。弊社では、これを「ワークスタイル・イノベーション」と提唱しています。ただの働き方改革ではないぞ、という意味も込められています。

――「ワークスタイル・イノベーション」にはどのような施策がありますか?

“時間”にとらわれずに働ける「スーパーフレックスタイム制度」や“場所”を選ばずにどこでも仕事ができる「テレワーク勤務制度」があります。あとは、昨年オフィスを引っ越して、完全フリーアドレス制にしました。いつどこで仕事をしていてもかまわない、“自分で働き方を考えていける環境”を作っています。服装も中途半端なルールは設けず、自由。もちろんTPOはありますが、わたしも基本デニムにスニーカーといったラフなスタイルで働いています。

当初は社内から「どんな格好をしていいかわからない」という声もあった。宇野氏や役員陣がどんどんラフな格好で出社し始めると、社員も「何を着てもいいんだ!」と意識が変化していった。
当初は社内から「どんな格好をしていいかわからない」という声もあった。宇野氏や役員陣がどんどんラフな格好で出社し始めると、社員も「何を着てもいいんだ!」と意識が変化していった。
高橋絵里奈

心地良い環境で仕事ができる“進化するオフィス”へ

――昨年、この目黒オフィスに引っ越されたタイミングで「ワークスタイル・イノベーション」を導入された理由は?

改革は一気にやらない限り、変わらないですからね。オフィス移転のタイミングだと社員の気持ちもスイッチしやすいかなと思いました。

――引っ越す前から“働き方”に対して思うことはありましたか?

毎朝出社して自分のオフィスを見ては悩ましく思うことが多かったです。社員全員がパソコンに向き合っている姿は、ロボットのように見えてしまって(笑)。忙しいのかそうじゃないのか、まったくわからない状態でした。
電話がよく鳴っていた時代は、話し声が行き交いましたが、仕事がデジタル化していくとそれもなくなって、パソコンのタイピング音くらいしか聞こえてきませんでした。人間が機械化してしまうような気持ち悪さから脱したいと、引っ越すタイミングで大幅にオフィスの在り方を変えました。

――圧倒的に「かっこいい」オフィスですが、こだわった点など教えてください。

みんなにとって心地良い場所であることですね。カフェに行って仕事をしているような環境を意識しました。カフェで仕事をするときって「この席じゃなきゃいけない」という人はいないですよね。でもカフェだとお金がかかりますから、だったら会社で仕事をしようと思える空間にしたかった。わたし自身、今のオフィスは居心地がいいと思っています。
デスク配置にこだわったり、ガラス張りにしてオープンな環境を作ったりしました。オープンなスペースだと些細なことでも上司やまわりの社員に話しかけやすいですからね。

高橋絵里奈
高橋絵里奈
高橋絵里奈

“働かせ方改革”であると気付いた

――新しい働き方を導入するにあたって、社内調整など苦心した点はありますか?

議論を始めたとき、いちばん反対意見が多かったのは管理職者でした。なぜ管理職者が反対するのかというと、これもまた単純で、部下には同じ時間に同じ場所で働いてもらうほうがマネジメントしやすいから。自分の目の前から部下がいなくなるということに抵抗があったのだと思います。でも、本当に改革を進める上では、今までの管理方法では通用しなくなる。「せめてコアタイムは残してくれ」という意見さえ一掃しました(笑)

――どのようにして管理職のみなさんを納得させたのですか?

とにかくしつこく訴えました。人事部の社員たちも懸命に働きかけてくれましたね。「ワークスタイル・イノベーション」実施のメリットとそのデメリットの解決策を提示しながら、一回やってみようと話し続けました。

――実際に働く社員の反応が気になります。

上司に管理されなくなる分、一見楽に見えるかもしれませんが、ただ会社にいる=真面目に働いているというような、見た目の評価は一切なくなります。自ら動き、結果を出すということが非常に重要になり、そういった意識を改革させることこそが、働き方自体を変えるということ。実際、社員からの反応はとても良いです。

新しい働き方は、会社が社員を信頼するということ

――具体的にどんな意見がありますか?

お子さんのいる女性社員からは「時間や場所を選ばずに働けるので、子育てを安心してできるようになった」とか「朝、ジムに行ってから出社できるので集中力が増して仕事の生産性が上がった」といった話を聞いています。
営業職の責任者からは、自由にすることで寝坊する人が増えたり、営業成績が下がったりするのではないかと不安の声が上がっていましたが、まるで米粒ひとつひとつが立ち上がったかのように、社員たちがイキイキと働きだしたと聞いています。時間や場所を縛らず、働き方を社員に任せることで「会社から信頼されている」というポジティブなマインドを与えることができました。

――社員にとって身も心も、居心地の良い環境ですね。福利厚生も充実されている印象です。

はい。社員に対しては、オンとオフの中間くらいのサポートができればいいのかなと思っています。例えば、オフィスの13階にあるカフェを活用して、隔週水曜は無料でお酒が飲める“ハッピーアワー”や、部署を超えて誕生月の人をお祝いする“OFFICE de Birthday”などの社内イベントを開催しています。ここから部署を越えたコミュニケーションが生まれ、仕事につながることもありますね。

今までにないユニークな採用プラン

――他部署との交流といえば、御社の「人事異動プログラム」も新しいですよね。

他部署が何の仕事をやっているのかを知って、積極的に異動を希望する社員もいます。その他、環境になじめず辞める選択肢しかなかった人への社内転職サポートも。その社員は、会社自体を嫌いになったわけではないので、それなら会社の人事異動プログラムに登録して、社内転職をしませんか? というものです。

――最近では転職ありきで就職活動をする人も多いと聞きますから、入社を決めるポイントになりそうですね。

弊社の「超!全力採用」への反響は大きいです。入社時期はいつでも良いですし、大学生であっても社員になれる機会を作るなど、常に新しい採用プランに取り組んでいます。

――どうしてそんなに面白いプランを思いつくのですか?

これまで大きな理由もなくなんとなく決められてきたルールに対して、疑問を抱くのは大切ですよね。例えば、入社時期が4月1日からなのは、一斉に社員研修を行う方が、個別に対応するよりも効率がいいから、といった一昔前の時代の流れ。面接も、直接会わなければいけないという決まりはないので、動画面接も積極的に行なっています。
人事部はとてもフレキシブルなので、思いついた採用プランは、ある程度の準備期間を持ちながらも、割とすぐに取り入れ実行しています。

高橋絵里奈

自分らしく、かっこよく働く

――宇野社長が思う「かっこいい働き方」とはどういうものだと思いますか?

“結果を出すこと”ですね。有言実行でまわりからリスペクトされるような仕事。シンプルかつ無駄な忖度をしない働き方が、スマートでかっこいいなと思います。

――ズバリ、御社の企業カルチャーとは?

弊社はグループ18社で成立していますから、すべてが統一したカルチャーである必要はないと思っています。自分たちの目指すべき姿だけ共有できていれば、社員ひとりひとりが思う企業カルチャーはバラバラであってもいいんじゃないかな。それが時代的にも自然な流れだと思いますね。みんなが同じである必要はないですから。

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“必要とされる次へ。”――― 宇野社長は、常に未来を見据えている。
働かされているのではなく「自分がどう働きたいのか」ということ。USEN-NEXT HOLDINGSは、働き手を主役とし“働くこと”そのものの在り方を見直すことで、企業としても成長し続けている。

(撮影:高橋絵里奈 編集:川口あい)

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