ロシアの火山が噴火、1万m近くまで噴煙が達する

航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあります。
気象衛星(可視画像)
気象衛星(可視画像)
ウェザーニュース

日本時間の今日22日(木)早朝、ロシアのカムチャツカ半島にある火山「ベズイミアニ山」(標高2882m)が噴火し、噴煙は海抜1万m近くまで上がったと見られます。

上空の風がそれほど強くないため噴煙はゆっくりと広がっており、今後は南に拡大する見込みです。ひまわり8号による観測でも噴煙が捉えられています。

※ベズイミアニ:ロシア語のБезымянный(Bezymianny)。日本語ではベズィミアニィとも書かれ、意味は「名無し(unnamed)」。

航空機の運航に影響の可能性

カムチャツカの火山では、噴煙を1万m以上にまで上げる噴火がたびたび発生しており、近年ではベズイミアニ山の他にシベルチ山などで規模の大きな噴火が発生していました。

KVERT(カムチャツカ火山観測所)は航空向けカラーコードについて、4段階中最も上のランクであるRedに引き上げています。噴火により多量の火山灰が大気中に放出されると、それを吸い込んだエンジンが出力停止したり、窓ガラスに傷が付いて見通しが利かなくなるなど、航空機の運航へ重大な影響を及ぼすおそれがあるためです。

国際線の航空機は通常、高度1万〜1万3千mを巡航するため、上空を通過予定の航空機もルートの迂回等の影響が出るおそれがあります。

なお、噴火により放出された噴煙が、直接日本の上空へ流れてくる可能性は低いとみられます。

参考資料など

気象衛星可視画像:NICT-情報通信研究機構

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