新型コロナは感染しても「80%が軽い症状」。具体的にはどんな症状が出る? 致死率は?WHOが報告書

死亡した人の割合は全体で3.8%だが、時間の経過とともに減ってきている。

WHO(世界保健機関)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、中国で感染が確認された5万5924人を調査した結果を公表し「80%の患者が比較的軽い症状だった」などとした。

WHOの報告書
WHOの報告書

■発熱が87.9%と最多

WHOが公表したのは、中国の専門家チームなどと共同で実施した調査結果で、2月20日までに中国で感染した5万5924人が対象。

新型コロナウイルスに感染した場合について、約80%が比較的軽い症状で、肺炎の症状が見られないケースもあったとした。呼吸困難などを伴う重症は13.8%で、重篤化したのは6.1%。

死亡したのは2114人で、割合は3.8%だった。致死率は年齢とともに高くなっていて、一番高いのは80代で21.9%。

地域によっても差があり、湖北省武漢市では5.8%が死亡したのに対し、中国のほかの地域では0.7%。時間が経過するにつれ死亡する割合は下がっていて、報告書は「医療水準が上昇した結果」としている。

重症化リスクが高いのは60歳以上や高血圧や糖尿病、それに循環器や慢性の呼吸器の病気、がんなどの持病を持つ人だ。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間については1日から14日までの幅があるとしつつも、「平均で5〜6日で発症する」という。

発症した場合については、大まかに以下のような症状が出る。

発熱・・・87.9%

乾いた咳・・・67.7%

倦怠感・・・38.1%

たん・・・33.4%

息切れ・・・18.6%

のどの痛み・・・13.9%

頭痛・・・13.6%

筋肉痛または関節痛・・・14.8%

悪寒・・・11.4%

吐き気またはおう吐・・・5.0%

鼻づまり・・・4.8%

下痢・・・3.7%

かっ血・・・0.9%

19歳以下の子どもの感染は2.4%と少ないうえ、全体的に軽症だという。子どもの感染者で重症化したのは2.5%で、重篤な症状は0.2%だった。

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