加計学園めぐって参考人招致。首相案件という言葉について、柳瀬唯夫氏「私の発言としては違和感」

愛媛県職員のメモには柳瀬氏が「本件は首相案件」と話したと記載されているが…

柳瀬唯夫・元首相秘書官の参考人招致が5月10日、衆議院で開かれた。首相官邸で愛媛県職員と面会した可能性があることは認めたが、「本件は首相案件」と発言したかどうかについては言葉を濁した。自民党の後藤茂之議員の質問に答えた。

衆議院予算委員会に参考人として招致され、答弁する柳瀬唯夫経済産業審議官=5月10日、国会内
衆議院予算委員会に参考人として招致され、答弁する柳瀬唯夫経済産業審議官=5月10日、国会内
時事通信社

■「友人関係だろうということは認識」

愛媛県の文書には、柳瀬氏が2015年4月2日に愛媛県や今治市の職員、学園事務局長と官邸で面会したと記録されている。柳瀬氏はこれまで「記憶の限りではお会いしたことはない」などとコメントしていた

しかし、柳瀬氏は10日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設に関して「(2015年)4月ごろに加計学園の関係者の方と面会いたしました」と話した。

この会合で、元東大教授や加計学園の担当者が主に話していたとして「随行者の中に愛媛県や今治市の方がいらっしゃったかどうかは、私には分かりません」として、これまでのコメントと矛盾はないとした。

柳瀬氏は安倍首相と加計学園理事長の加計孝太郎氏の関係については、「友人関係だろうということは認識してございました」としたが、「特別扱いをしたことはございません」と話した。

■「私は首相という言葉は使わない」

愛媛県の文書には、柳瀬氏が面会時に獣医学部新設計画を「本件は首相案件」と語ったと記載されている。この件について柳瀬氏は「私が伝えたかった趣旨とは違う」と述べた。

「面談の中でも獣医学部の新設の解禁は、総理が早急に検討していくと述べている案件であるという趣旨はご紹介したように思います。しかしながら、今治市の個別プロジェクトが首相案件であると言うとは思えません。そもそも、私は首相という言葉は使わないので、私の発言としては違和感があります。愛媛県の職員の方のメモですけど、私が伝えたかった趣旨とは違って伝わっているのかなと思います」

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