福祉用具プランナー研究ネットワークが初の研究大会 優れた福祉機器の表彰も

福祉用具プランナーの全国組織「福祉用具プランナー研究ネットワーク」(廣瀬英紀代表、略称=プラネット)の第1回研究大会が5日に開かれ、約100人が参加した。

あいさつする廣瀬代表

福祉用具プランナーの全国組織「福祉用具プランナー研究ネットワーク」(廣瀬英紀代表、略称=プラネット)の第1回研究大会が5日に開かれ、約100人が参加した。

プラネットは、福祉用具の選定支援や利用計画策定、適合状況評価などを行う専門職としてテクノエイド協会が養成しているプランナー(資格取得者は約1万2000人)の全国組織として昨年10月に発足した。

研究大会前の総会であいさつした廣瀬代表は、会員数が約300人となったことなどを報告。プランナー同士の相互研鑽、連携の場として「プラネットを盛り上げていきたい」などと述べた。

研究大会では、福祉用具アワードの表彰式や会員による21の研究発表、シーティングエンジニアの光野有次氏のシーティング講座などが行われた。

「福祉用具利用における理学療法士(PT)に期待される役割」について報告した中村静江さんは、都内の作業療法士や介護支援専門員などを対象に行ったアンケート調査結果を踏まえ、多職種が連携して福祉用具の適合を進める必要性などを指摘。「PTには、身体機能・ADL機能の評価、困難事例への対応などを期待する声が多い。PTの福祉用具にかかる専門性をもっと向上させる必要がある」などと語った。

■優れた福祉機器を表彰

研究大会では、優れた福祉機器を投票で選ぶ「第1回プラネット福祉用具アワード」の表彰式も行われた。ノミネートされた製品の中から、プラネット会員が「革新性」「普及力」「支援力」の部門ごとに1票ずつ投票。各部門の上位3製品が星を一つずつ獲得し、3部門すべてで選ばれれば三つ星になる。

大賞に当たる三つ星の製品はなく、二つ星に㈱モリトーの移乗用シート「移座えもんシートBLACKシリーズ」と、㈱松永製作所の簡易調整機能付き車いす「ネクストコアシリーズ」が選ばれた。

モリトーの森島勝美・代表取締役は「賞は大変光栄なこと。福祉機器の重要性をもっと広めていきたい。当社はリフトと歩行支援機がメーン。次は三つ星を取れるよう頑張りたい」などと述べた。

一つ星の製品は次の通り。

◇革新性▽介護ベッド「超低床フロアーベッド」フランスベッド㈱▽排せつ機器「ベッドサイド水洗トイレ」TOTO㈱

◇普及力▽介護シューズ「あゆみシリーズ」徳武産業㈱▽手すり「たちあっぷシリーズ」矢崎加工㈱

◇支援力▽高機能エアマットレス「オスカー」㈱モルテン▽体圧測定機器「SRソフトビジョンシリーズ」住友理工㈱

【関連記事】

注目記事