「花王 アタック」のCMを観て感じたこと

決して花王批判をしたいわけではない。花王は、積極的にパパへの働きかけもしており、働き方の見直しなど評価できることも多く、ワーク・ライフ・バランスの先進企業でもある。なので、このCMが本当に残念でならない。

【花王アタックウルトラアタックNeo広がっています篇】のCMを観た。

CMを観終わった瞬間に、何とも言えないもやもや感。

洗濯が大好きな人間としては、

ここまで「ママ」が使うことを強調されてしまうと、

頑固なパパとしては、

「あまりこの洗剤は使いたくない」という心情に陥ってしまう。

決して花王批判をしたいわけではない。

昨年度から厚労省が創設した「イクメン企業アワード」の大賞を受賞した花王。

花王は、積極的にパパへの働きかけもしており、

働き方の見直しなど評価できることも多く、

ワーク・ライフ・バランスの先進企業でもある。

なので、このCMが本当に残念でならない。

忙しいママに活用してもらうことで、

売り上げを伸ばしたいという意図は分かるが、

表記の仕方も気になる。

まず、「育休明けママ 会社員」

もちろん、育休明けパパが圧倒的に少ないのは分かっている。

分かっているけど、育休明けはママは仕事に集中したいだろうから、

洗濯くらいパパにやってもらうという発想がほしいところ。

続いて、「幼稚園ママ 主婦」

「幼稚園ママ」って・・・。

意味が分からないわけではないけど、

「主婦」を強調しなくてもいいのではないかな。

いま幼稚園でも延長保育を導入するところが増え、

働きながら、幼稚園に預けるというケースも多い。

さらに、来年4月からは「子ども・子育て支援新制度」が始まる。

そうなると、「主婦」ではない「幼稚園ママ」はさらに増えることだろう。

やっぱり「幼稚園パパ」もほしいところだ。

そして、主役の江角さん登場。

「部活応援ママ 女優」

「部活応援ママ」????

もちろん、「部活応援パパ」ではダメなの?ということなんだけど、

部活を応援していない親などほとんどいないだろうに。

さらに、土日に試合っぽい映像。なおさらパパでもいいではないかと思ってしまう。

強引に言葉を生み出して、いろんなママたちに充て込めていこうという魂胆が見え見えで、

ちょっと「いまの時代にこのCMはないだろうに」という感じ。

ウルトラアタックNeoの洗剤力についてはたぶんすごいんだと思う。

是非、使ってみたいくらい。

スピードコース満足度が91%を達成!

ただ、対象者は、全国20―59歳女性100名。

女性だけというのも残念だけど、アンケートが100名だけでした。

つまり、91名が満足だったということかな。

ただ、これくらいの規模のアンケートなら男性も入れてほしかった。

まぁ、いつも洗濯していない人に聞いても、

調査がブレるということなんだろうね。これは仕方がないか。

先月の都議会でのセクハラやじを契機に社会問題化しているが、

本質は、子育て・家事などの「家庭」のことについては、

「ママ」がやるもの、という意識から抜け出せていないということだ。

依然として、こうしたCMが平然と作られてしまうということは、

製作者側にもそうした意識があるからではないか。

政治家だけではなく企業側の意識もまだまだ古い。

製作者側にたぶんママもいただろうに、なぜ疑問に思わなかったのか?

結局、ママ自身が洗濯を押しつけられていることにしか映らないと思う。

そんな時短で簡単にできるなら、パパに洗濯をさせるべきだろう。

昔のように洗濯板で洗うわけでもなく、

二層式洗濯機もいまではほとんど見かけなくなった。

全自動式洗濯機は本当に簡単。

洗濯ごときパパにやらせなさい!と言いたい。

ただ、「うちの旦那は洗濯機も回せない」というママに会うのも事実。

だとしたら、なおさら、この時短洗剤をパパに使わせてほしい。

ママだけじゃなくて、パパが使っても、時短になるという洗剤のCMが観たかった。。。

「ママのチカラ」だけではなく「パパのチカラ」を家庭に生かすCMがほしかった。。。

いやいや、今後、パパバージョンが作られることを期待している。

パパに向けて、洗濯を毎日したくなっちゃうようなCMを是非とも作ってもらいたい。

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