〈のぞみ17号〉博多行き乗車から、わずか30分以内で現金2300万円が盗まれる

東海道・山陽新幹線〈のぞみ17号〉博多行きの車内で、現金2300万円入りの紙袋が盗まれた。警察(葺合署)は窃盗事件として、捜査している。
時事通信社

東海道・山陽新幹線〈のぞみ17号〉博多行きの車内で、現金2300万円入りの紙袋が盗まれた。警察(葺合署)は窃盗事件として、捜査している。

■車内で2300万円が盗まれる

神戸新聞によると、2014年9月8日の〈のぞみ17号〉博多行きのグリーン車で、現金2300万円入りの紙袋が盗まれた。

被害者の男性は、東海道新幹線京都から〈のぞみ17号〉博多行きのグリーン車に乗車。進行方向右側の窓側席に坐り、隣の通路側席に現金の入った紙袋を置いた。新聞記事によると、男性は車窓の眺望と仮眠をしていたという。山陽新幹線新大阪―新神戸間を走行中に目が覚めたとき、現金を盗まれたことに気づいたと思われる。参考までに、京都―新神戸間の所要時間は、わずか30分である。

警察(葺合署)は窃盗事件として、捜査している。事件解決へのポイントは、下記の通り。

1.東海道新幹線はJR東海、山陽新幹線はJR西日本の管轄なので、境界駅の新大阪で乗務員の交代を行なう。警察は両事業者の当該車掌を聴取する。

2.〈のぞみ17号〉博多行きの車両は、N700系なので、乗降口付近と、1・16号車の乗務員室出入口付近に防犯カメラがある。映像で不審者及び、被害者が紙袋を手に提げていたのか確認する。

3.山陽新幹線新神戸の駅員が通報しているので、京都、新大阪、新神戸だけではなく、被害者の自宅最寄り駅などの防犯カメラ映像を確認する(企業は東京に所在するが、被害者は京都府在住の模様)。

4.被害者の勤務先や取引先の銀行などで、2300万円の事実確認を行なう。

5.大金の存在を何人知っているのか。

「周辺にほかの乗客がいない」と報じられている以上、窃盗の事実を確認しなければならない。

■過去には新幹線の車内で殺人事件も

この一報を見た瞬間、2014年7月13日に東海道新幹線下り列車の車内で、特注の車椅子が盗まれた事件を思い出した(報道はされていない)。被害者の友人がTwitterで知らせると、リツイート数1000以上を記録し、大きな反響を呼んだ。さいわい車椅子は、翌日京都で発見された。

過去、新幹線の車内で事件が発生した例を2点取り上げよう。

1.〈のぞみ24号〉東京行きのグリーン車で殺人事件が発生し、新富士に緊急停車。容疑者の男は、富士署の巡査部長も刺して重傷を負わせた(逮捕後、覚醒剤使用者と判明)。

2.東海道・東北新幹線のグリーン車で、乗客が荷棚に載せたバッグをおろされ、現金が盗まれる被害が多発(被害は日曜日と祝日が中心)。警視庁捜査三課が容疑者と思われる3人(このうち2人は見張り)を尾行したところ、〈こだま418号〉東京行きのグリーン車で、犯行を目撃したため、窃盗未遂の現行犯で逮捕した。3人の容疑者は、約50件の余罪を自供した。

★備考

Yahoo!ニュース個人より転載)

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