広告や雑誌で使われるストックフォトは、ステレオタイプなイメージが使われることが多い。例えば、カメラ越しにわざとらしいポーズをとる男性や、肌の露出の多い女性など、実際のライフスタイルの中ではあまり接する機会がないようなイメージである。
*Image source: Getty Image
Fast Company Co.Design、Washington Postによると、Getty ImageがFacebook社COOのシェリル・サンドバーグが運営する非営利団体「LeanIn.org」と提携した。事業の内容は、ステレオタイプな女性のイメージを一新すべく、多様なライフスタイルの女性や家族のイメージを2,500以上も集めるというもの。このコレクションを、Leanincollectionとして公開している。
Getty Imageの担当者は、顧客の多くが金融業界や製薬業界の企業であるため、人物のイメージに多様性が求められていると説明している。また、タイミングよく、サンドバーグ女史が啓蒙する「男性は、女性をエンパワーすることを受け入れるべきだ」とするLean Inの哲学が世の中に登場したこともきっかけになり、ライフスタイルの多様性を表現するアイデアをひらめいたという。
*Image source: Getty Image
つまり、平等な社会の実現に近づくためには、リアリティのある多様なライフスタイルのイメージを訴求することが役立つという考え方である。コレクション内のイメージには、タトゥーを入れた母親が懸命に子育てしている姿、会社の重役室でスマートフォン越しに議論する女性幹部、母親の留守に遊ぶ親子などが並ぶ。いずれもカメラ目線でわざとらしいポーズをとっているたぐいのイメージではない。人生の一瞬一瞬を自分らしく生きている姿そのものだ。
同社では、今後さらに、本物のアスリートや専門家のイメージも拡充していくことで、ライフスタイルの多様性をより訴求したい考えである。
参考動画
(鬼頭正己:in the looop 編集部)
※この記事は2014年2月27日の「in the looop」掲載記事より転載しました。
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