身長100cmの私が送った妊婦生活は、奇跡的でした

あかちゃんとの相性が、よかったのかもしれません。
妊娠24週の検診。急にあかちゃんが大きくなった気がして、体が重く感じました。
妊娠24週の検診。急にあかちゃんが大きくなった気がして、体が重く感じました。

身長100cmの私の妊婦生活の目標は、妊娠27週、1000g。あかちゃんが大きくなるにつれ、私の体が耐えきれなくなり、肺が圧迫されて呼吸が苦しくなるかもしれません。骨が折れやすい障害があるので、私のあばら骨が圧迫されて骨折するかもしれません。おなかのあかちゃんに私の障害が遺伝していて、あかちゃんがおなかのなかで骨折するかもしれません。

妊娠22週のエコー写真。妊娠前から、女の子で「あかねちゃん」と名付けると決めていたのだけど、男の子ということが判明!男の子を育てられるのか、不安になりました、笑。
妊娠22週のエコー写真。妊娠前から、女の子で「あかねちゃん」と名付けると決めていたのだけど、男の子ということが判明!男の子を育てられるのか、不安になりました、笑。

ずっと子育てがしたかったのですが、不安もつきない妊婦生活。何が起きるか分からず、月一回の検診では、医師に細かく質問をしました。しかし、医師はいつも「うーーん、どうなるかはわからないけど、何かあったら手術で取り出せばいい。できるところまでやってみましょう」と答えるばかりでした。今の医療、特に新生児医療の発展は目覚ましく、1000g以下の赤ちゃんの命が救えることも、珍しくなくなってきました。もちろん、おなかの中で順調に大きくなり、予定日前後にうまれるのが一番です。でも、そうはいかない時のための技術が、いまの医療にはあるのです。

妊娠24週。すっかりおへそもなくなって、妊娠線もできてきました。
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妊娠24週。すっかりおへそもなくなって、妊娠線もできてきました。

あかちゃんは、私の狭いおなかの中でスペースを見つけて、どんどん大きくなっていきました。体の変化に戸惑い、どこまで体が耐えられるか不安に思う私に、医師は「あかちゃんは急に大きくなるわけではなく、少しずつだから、そんなに心配することはないわよ」と言ってくれました。私の体も少しずつ慣れていき、肺や骨が圧迫されて苦しくなることはありませんでした。私と同じ障害のある妊婦さんでは、呼吸が苦しくなったり、骨折する人もいたので、順調な私の妊婦生活は、奇跡的でした。あかちゃんとの相性が、よかったのかもしれません。

あかちゃんも私の体に合わせて独自の成長を遂げていきました。普通の赤ちゃんは、妊娠後期には、頭を下に向け、骨盤に収まり、産道を通る準備をします。しかし私の骨盤は小さく、もしあかちゃんがそれに合わせて姿勢を固定してしまったら、あかちゃんも成長できず、私も苦しくなってしまいます。私のあかちゃんは、あえて産道を目指さず、姿勢を固定させる代わりに、おなかの中で自由に、ぐるぐる動き回っていました。あかちゃん自身も、帝王切開で生まれることを知っていたのかもしれませんね。自分で居心地のいいポジションを見つける、賢いあかちゃんでした。

妊娠29週で入院。沖縄から駆けつけてくれた両親に、沖縄にしかない大好きなケーキを買ってきてもらいました。
妊娠29週で入院。沖縄から駆けつけてくれた両親に、沖縄にしかない大好きなケーキを買ってきてもらいました。

妊婦生活があまりにも順調にすすんだので、予想より遅い妊娠29週で管理入院しました。すでに目標はクリアし、あとは何か問題が起きたり、苦しくなった時が妊婦生活のリミット、出産です。いつまで続くかはわかりませんが、ここまでこれたことは本当に嬉しかったです。入院生活についてはまた次回に。

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