大型EDMフェスの運営大手「SFX Entertainment」が倒産

ダンスミュージックのイベント・プロモーションを手掛ける大手「SFX Entertainment」が倒産しました。

2016年のEDMにどんな影響をあたえるのでしょうか?

ダンスミュージックのイベント・プロモーションを手掛ける大手「SFX Entertainment」が倒産しました。SFXは世界的なEDMブームを後押ししてきたプロモーション会社の一つで、大型EDMフェス「Tomorrowland」や「TomorrowWorld」、「Stereosonic」、日本でも昨年開催された「Sensation」、「Electric Zoo」、オンライン音楽ストアの「Beatport」を運営してきました。

SFXが抱えていた3億ドル以上の負債を清算し、非上場企業として運営を続けるつもりで同社は解決策を模索してきました。昨年から経営体制が不安視され株価も下がる中、債務支払いが怠るなどした結果、破産申請を行う事となりました。

今後は、新しいCEOが現在のCEOで創業者のロバート・シラーマン(Robert F.X. Sillerman)の後継者として就任します。SFXは3億ドルの債務をバランスシートから帳消しにする代わりに、社債権者による債務の株式化に同意したと報告されています。

SFXの事業は今後もこれまでと変わらずに継続となる予定で、6カ月以内の再編を目指します。

2012年に活動を開始したSFXは、EDMの人気増加に伴い事業を拡大させ、ライバルのイベントプロモーション会社「ライブ・ネイション」と競いながら、エレクトロニックミュージックのイベントに特化したプロモーション事業を展開してきました。

SFXは成長の戦略として、プロモーション会社の買収を積極的に行い、これまでも「Disco Productions」や「Electric Zoo」の運営会社Made Eventを買収、また「Stereosonic」を運営するオーストラリアのTotem OneLoveなど海外のEDMフェスにも手を伸ばします。

そして2013年には、世界最大のEDMフェスの一つ「TomorrowLand」を運営するオランダのイベントプロダクション「ID&T」を買収して、世界規模のフェスブランドを手に入れます。さらにSFXはTomorrowLandのアメリカ版として「TomorrowWorld」を2013年から開始するなど、10万人以上の動員数を生み出すフェスを世界で作ってきた、EDMの世界で最も影響力のある企業の一つでした。

SFX Entertainmentが保有する子会社とEDMブランドは以下の通り。

ID&T

- Tomorrowland

- TomorrowWorld

- Sensation

- Mysteryland

- Mysteryland USA

Awakenings

Beatport

Life In Colori

Motion

- Nature One

- Ruhr-In-Love

- Mayday Festival

DDP

MMG

- LIV

- LIV at Sun Life Stadium

- Story

Made Event

- Electric Zoo

Totem

- Stereosonic

Q-Dance

- Qlimax

- qult

- X-QLUSIVE

- DEFQON.1

- Q-BASE

- QAPITAL

- FREAQSHOW

b2s

- Decibel Outdoor Festival

- Hard Bass

- Thrillogy

- Pussy Lounge

- Knock Out!

- Loudness

- Hardcore4life

- Euphoria

- back2school

- Project Hardcore #PH

React

- Summer Set

- Spring Awakening

- ClubTix

Rock in Rio

Fame House

ソース

(2016年2月2日「デジタル音楽ブログ All Digital Music」より転載)

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