未来を編集するように

デジタル領域のメディアにおける編集者という存在の認知度を上げることを目標にしながら、日々活動をしているわけですが、編集者ですと名乗るようにしているのには、また別の理由があります。今回は、自己紹介も兼ねて、自分にとって編集とは何であるのかを書いてみたいと思います。

このたび、ハフィントンポスト日本版でブログを書くことになりました。モリジュンヤです。普段は、フリーランスとして編集、企画、取材、執筆、メディア運営などの仕事をしています。

職種について質問されたときは、「編集者です」と言うようにしているのですが、大抵の場合は「書籍の出版をされているんですか?」もしくは「雑誌を作られているんですか?」と聞かれます。僕が初めてメディアの仕事をするようになって以来、ずっとデジタルメディアを中心に仕事をしています。そのため、編集者といっても少し特殊な存在なのかもしれません。今はまだ。

デジタル領域のメディアにおける編集者という存在の認知度を上げることを目標にしながら、日々活動をしているわけですが、編集者ですと名乗るようにしているのには、また別の理由があります。今回は、自己紹介も兼ねて、自分にとって編集とは何であるのかを書いてみたいと思います。

■未来を編集する

大学時代、NPOの非常勤事務局の仕事をしていた自分が関心を持ったことは、どうしたらこうした社会や環境に関する問題を解決していくことができるのかということでした。発信する力、伝える力の不足を感じたその頃の僕はメディアの立場に行き、こうした問題と、その解決に取り組む人々のことを発信していきたいと思うようになっていました。

ちょうどオバマの選挙キャンペーン等からソーシャルメディアが注目を集めていた時期。これからウェブメディアとソーシャルメディア、モバイルテクノロジーによって、メディアの環境は大きく変化し、様々なことが可能になっていくはず。そう考えた僕はソーシャルデザインをテーマにしたウェブマガジン「greenz.jp」のエディターになります。

課題解決のためのアイデアや新しい手法、問題を啓発する広告キャンペーン、驚くようなデザインプロジェクト、新しいカルチャーや考え方、素晴らしいテクノロジーの活用事例、スタートアップとソーシャルアントレプレナーなど、世界のあちこちにあるトピックをファシリテートするように、読者や取材対象と対話するように記事を書き、メディアを運営していました。

課題や不安なことは世界中にあふれているけれど、それと同時にワクワクすること、可能性を感じさせてくれることも世界中にたくさんあることを知り、そのひとつひとつだけではなく、重ね合わせることで見えてくる可能性を伝えていきたいと思うようになりました。まるでソロが少しずつ増えていって、アンサンブルになっていくように。

編んで、集める、編集という活動を通じて、「ほら、未来ってワクワクするでしょ?」ということを伝えていきたいのだと思います。

現在はフリーランスとなり、発信する場所を少しずつ増やしていきながら、以前と変わらずこうしたことを伝えていきたいと思っています。ハフィントンポスト日本版で執筆でき、これまでとは違う方に読んでいただけることも貴重な機会です。

これから、よろしくお願いいたします。

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