「夢」を叶えたウガンダの青年~HIV/AIDs孤児院訪問~

13歳で両親を失った青年に話を聞くため、HIV/AIDs遺児のための施設、あしながウガンダを訪問した。

UNAIDS(国際連合エイズ合同計画)による2014年のデータによれば、ウガンダにおけるHIV感染者数は推定150万人、15歳から49歳の成人でのHIV感染率は7.3%。決して楽観視できる数値ではない。

HIV/AIDs遺児のための施設、あしながウガンダを訪問した。

(あしながウガンダ入口)

5歳で母親を失い、2008年には父親も失った20歳の青年シャフィック。

「父が死んだ後の生活は、本当に、本当に苦しいものだった。兄弟姉妹は皆学校を辞め、生きるために働き始めた。それでも毎日が辛く、大変だった。」

(インタビューに答えてくれたシャフィック君)

「今のアフリカでは、お金が無ければ良い生活は送れない。路上で生きる人、水が無くて死んでいく人がいる一方で、この国のリーダー達は美味しい物を食べ、豪華なホテルに泊まり、飛行機に乗って移動している。」

(道端に座り、物乞いをする少女。親が自分の子供を物乞いに利用するケースが多い。カンパラ市内にて撮影。)

「彼らは、苦しんでいる人達を、そこで一体何が起こっているのかを、自分の目で見ようとはしない。

今この国が必要としているリーダーは、困難に苦しむも、何とかその困難を乗り越え、成功してきた人だ。」

(ウガンダ北部のグルにて撮影。母親と双子の男の子。ウガンダ北部では1980年代から20年以上にわたって続いた紛争の影響により、61%の人々が1日1$以下の生活、また5人に1人の子供が5歳の誕生日を迎える前に亡くなるという現状が未だに残っている(データは2008年時点)。写真の双子のこの先を、どうしても考えてしまう。)

「あしながウガンダと出会い僕の生活は変わった。勉強する機会を手に入れ、希望を見つけた。困難を乗り越える事が出来た。

恵まれない人の為に頑張る君(原)の姿が僕を勇気づけるように、僕の頑張る姿が僕の周りの苦しんでいる人を勇気づける。」

(施設内の教室レインボーハウスにて。この教室では、施設に暮らす子供たちが自身の体験やそれに付随したストーリーをシェアする(EX: 親がHIV/AIDsで亡くなった後、どんな気持ちになったか。生活はどう変わったか。HIV/AIDsを防ぐためにはどうすれば良いか。)

"It's long way for dream. But if you focus, work hard, and believe, you will get there."

( 夢への道のりは、とても長い。しかし、それに集中し、一生懸命努力し、そして信じれば、必ずそこへ辿り着くことが出来る。)

そう話す彼は、4年間の大学生活を始めるためこの四月から日本にやって来る。

(2016年 「It's long way for dream. But... ~HIV/AIDs孤児院訪問~」より転載、一部改変。)

あしながウガンダ様の詳しい活動は、こちらをご覧ください。

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