069 | 食べて学ぶからだにいいこと(2)夏バテから妻を救う梅干しの力

夏バテ気味のパートナーにぜひ作ってあげたい「梅干しとジェノバソースを使った冷やしうどん」のレシピをご紹介。バジルを使った香りの良いジェノバソースで食欲を誘い、のどごしの良いうどんならばツルツルと箸が進むだろう。

(この記事は2014年7月18日「カラダにいい100のこと。」に掲載された記事の転載です)

「男心を掴むにはまず、胃袋から」女性たちの間では、大昔からそんなコピーがささやかれてきました。でも、それはきっとお父さんにも言えること。家族サービスもままならないような忙しい日々のなかでも、"家族心"を掴むのなら自分で何か一品作ってみる。それだけで、お父さんの株がぐんっと上がるはず。さらに健康のことまで考えられたメニューなら妻を怒らせる心配もない。読めばタメになる、作って食べれば家族とからだが喜ぶ、そんなレシピをフードディレクターのダーダさんこと山田英季さんにお伺いしました。

最近の日本の夏と言えば、昼間はまるで鉄板の上を歩いているような、上からも下からもじりじりと照りつけられる猛暑。ちょっとそこまで、と買い物に出るだけでも汗びっしょり。汗をかくと、体内のミネラル分が奪われる。貧血のような状態になり食欲不振に、いわゆる夏バテと呼ばれる状態に陥ってしまう。洗濯を干したり、子供の送り迎えをしたり、買い物に出かけたり...、暑い日も変わらず一日フル稼働しなければならない主婦は、夏バテとの闘いだ。

今回は、そんな夏バテ気味のパートナーにぜひ作ってあげたい「梅干しとジェノバソースを使った冷やしうどん」のレシピをご紹介。バジルを使った香りの良いジェノバソースで食欲を誘い、のどごしの良いうどんならばツルツルと箸が進むだろう。そして何よりのポイントは、梅干しだ。食欲を促進し、消化を助けてくれる。汗で奪われた塩分の補給にもなり、疲労回復に効果があると言われるクエン酸はレモンよりも豊富に含まれると言われている。梅干しは、日本が誇る万能薬なのだ。

梅干し博士で有名な和歌山県立医学大学准教授、宇都宮洋才によると、1日2個が理想の摂取量だとか。7月22日(火)まで、西武渋谷店モヴィーダ館7階LOFT&ロフトフォーラムにて開催中の『にっぽんの梅干し展』では、さらに奥深い梅干しの世界を覗くことができる。さわやかな梅干し冷しうどんで夏バテを解消して、パートナーとふたりでデートに出かけてみては。

●材料(2人分)

梅干し(大4粒)、バジル(6枝分)、松の実(20g)、黒こしょう(少々)、オリーブオイル(50cc)、うどん(2玉)、合わせ出汁(1000cc)、醤油(100cc)、砂糖(大さじ2)、みりん(50cc)、塩(1つまみ)、茄子(2本)、ししとう(6本)、オリーブオイル②(適量)

①バシル、松の実、黒こしょう、塩、オリーブオイルをフードプロセッサーまたはすり鉢でペースト状にする。

②だし、醤油、砂糖、みりんを鍋に入れて一煮立ちさせ、五分弱火で煮込んだら冷しておく。

③フライパンにオリーブオイルを敷き、茄子とししとうを炒める。(ししとうは包丁で数カ所刺しておく。)

④うどんを茹でてしっかりと冷す。

⑤①、②、梅干しの種を抜いて包丁で叩き加えて良く混ぜ全てを器に盛りつけ、梅干しを一つずつのせる。

▼POINT

クエン酸やリンゴ酸、コハク酸といった、疲労を回復する効果の高い成分を含む梅干し。汗をかくことによって水分と一緒に奪われてしまう塩分も補給することができる。さっぱりとした梅干しの酸味、バジルの香りで、食欲がなくてもツルツルと食べられる。

●やまだ・ひですえ

1982年兵庫県明石生まれ。愛称はダーダ。レストランでシェフを歴任しながらフードディレクターとして店舗、書籍、テレビなどにレシピを提供する。ケータリングや、器や手ぬぐいのプロデュースなど、活動の幅を広げている。/レシピを提供した『にっぽんの梅干し展』は、22日(火)まで西武渋谷店モヴィーダ館7階LOFT&ロフトフォーラムにて開催中。

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(「からだにいい100のこと。」より転載)

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