大阪ダブル選 候補を支える府議・市議はSNSは何を活用?

地方自治の両輪として議会の対となる市長選びが議員自身にも大きな影響を与えるのは必至で、応援に力が入るのは当然でしょう。

大阪ダブル選挙(大阪府知事選・大阪市長選)の投開票日を15日(日)に控え、選挙戦も終盤に差し掛かりました。

当ブログで5回にわたりそれぞれ主要候補のネット選挙の模様をお伝えしてきましたが、今回は維新・非維新それぞれの陣営を支える大阪府議・大阪市議のSNS活用を調査しました。

(過去の記事)

まず、それぞれの陣営の府議会・市議会の議員数と年齢を比較します。

(1)維新・非維新の議員数と平均年齢

<議員数・平均年齢ともに維新有利か>

府議・市議ともに維新陣営の方が議員数は多くまた平均年齢も若いですが、これがSNS活用に表れるかどうかも気になります。

次に、選挙告示日から16日までに府議・市議自身のアカウントから選挙に関する発信が確認された「アクティブなSNS」を集計しました。

(※自主投票とするなど、推している候補を表明していない議員は含みません)

(2)府議

<Facebook活用率が高い一方、Twitterのフォロワー数にこだわる議員も!>

Twitterをメインにネット発信を行う維新の松井一郎・府知事候補、吉村洋文・市長候補のサポート集団である維新の府議メンバー。

Twitterアクティブアカウントのフォロワー総数は、非維新の自民共産に約4倍の差をつけていますが、選挙期間中にTwitterから維新候補を応援する発信を行っている議員は30%強で、『Twitterの維新』というイメージからは若干少ない数字にも見えます。

このようななか、維新の河崎大樹府議は、市長候補の吉村氏と柳本あきら氏(非維新)のTwitterフォロワー数対決に強いこだわりを見せ、随時、両候補のフォロワー数をウォッチして発信しています。

17日朝に、ようやく吉村氏のフォロワー数が柳本氏のフォロワー数を越えたと安堵する様子が伝わってきますが、「大阪市内の有権者の皆さま、この勢いで1票1票を吉村洋文に結集して下さい! よろしくお願い致します!」と結んでいるようにTwitterフォロワーが貴重な1票を投じてくれると信じ、さらに対抗馬とフォロワー数を引き離すべく訴えています。

一方、非維新陣営の選挙期間のTwitter活用は約14%で「維新」よりも少ない割合になっていますが、Facebookによる支援は62%で、58%の「維新」をやや上回っています。

いずれにしても、両陣営とも約60%の議員がFacebookで支援を訴える投稿をしており、大阪府議がかなり高い割合でFacebookで発信しているといえるでしょう。

(2-2)市議

<維新は議員の半数以上がSNSで候補者をサポート。府議同様、市議もFacebook活用を好む結果に>

維新の市議は、Twitter・Facebookともに半数以上が選挙期間中に松井氏・吉村氏支援のためのSNS発信を行っています。Facebookに関しては約70%が「候補の写真を掲載」「事務所での活動の模様を伝える」「演説の告知を行う」などSNSを活発に動かしています。

地方自治の両輪として議会の対となる市長選びが議員自身にも大きな影響を与えるのは必至で、応援に力が入るのは当然でしょう。

一方、非維新陣営はTwitter活用は約20%、Twitterアクティブアカウントのフォロワー総数は維新の約4分の1、Facebook活用は約50%にとどまっており、SNSによる候補者サポートは維新に差をつけられているのが現状です。

(まとめ)府議・市議を合計

Twitter、Facebookとも、維新が非維新のSNS活用率を上回っていることがわかります。やはり、平均年齢が若いため、活用が多いということのようです。

最終的に、ネット選挙の活動量と得票結果は比例するでしょうか。

また、府議・市議や維新・非維新を問わずに集計すると、選挙期間中に60%以上の議員がFacebookをアクティブに活用して選挙運動を行っており、ネット選挙で定着していることが伺えます。

なお、SNSのうちTwitter活用は約33.8%にとどまったことから、TwitterよりもFacebookを好む議員が2倍近いというのも興味深い結果となりました。

残り約4日間の大阪ダブル選挙は、従来の選挙戦そしてネット選挙戦、ともに注目です。

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