空から見たメガソーラーバブル

これも時流ですからしょうがない、とは思うのですが、例えば震災の時は空いている土地が、米軍や自衛隊のヘリの緊急着陸地として使われた、というケースもあったはずで、空いている土地がなんでもかんでもメガソーラーになっちゃうのもちょっとどうかな・・・とかも思うのでした。

GWの後半、5月5日は、空を飛んでました。

石川県羽咋市に千里浜という美しい浜があります。ここは「波打ち際を自動車で走れる海岸」として有名なんですね。ここの海岸の砂はとても細かく、海水で固く締まるので、自動車やバイクが走れてしまうのだそうです。確かに上空から見ていたら、波打ち際をバス(!)が走っているところが見えました。ここの北の方の海岸を、北日本ジャイロクラブという団体が借りていまして、そこに混じらせていただいて飛んできたわけです。写真はこんな感じ。

僕が乗ってるのは、超軽量動力機という小さな一人乗りの機体です。シートの下にはメインフレームが一本あるだけ。ホウキに乗って飛んだらこんな感じかなぁ、とか時々思います。おまけに今回のように海の上だとなんだか魔女の宅急便みたいです。

海外には、こういう「飛べるビーチ」はいくつかあるのですが、日本にこんな素晴らしい場所があるとは最近まで知りませんでした。海の上を飛ぶのは初めてなので、さすがに怖くて沖の方へはいけませんでしたけど、景色は最高でとてもよい経験になりました。

ちなみに、こういう機体で飛んでるフライトクラブは全国各地にありまして、それなりの人数・・・たぶん5〜600名くらいの方がこのスカイスポーツを楽しんでおります。ただ最近「うちのクラブが使っていた滑走路が閉鎖してしまった」という話を度々聞くようになりました。

このようなクラブは、だいたい地主さんから空いている土地を借りて、そこを自分たちで木を倒し、協力して平らな草地にして滑走路(場外離着陸場、と言います)にして飛んでいます。ただ、そのような場所はメガソーラーの設置場所としても最適らしく、なんでも航空写真やGoogleマップなどであたりをつけたメガソーラー業者が地主さんを調べて「メガソーラー設置場所として貸してくれ」と要望されるケースがあるらしいんですね。当然、資金力ではアリと象ほども差があるため、滑走路が閉鎖になるケースが頻発する、と・・・

ちなみに、私が6年前にお借りして試験飛行に使った、北海道豊頃町にある「とよころ飛行場」という大変美しい飛行場も、現在はメガソーラーの建設地にする計画が進んでいるそうです。

飛行場閉鎖し道内最大級メガソーラー建設(十勝毎日新聞社ニュース

まあ、これも時流ですからしょうがない、とは思うのですが、例えば震災の時は空いている土地が、米軍や自衛隊のヘリの緊急着陸地として使われた、というケースもあったはずで、空いている土地がなんでもかんでもメガソーラーになっちゃうのもちょっとどうかな・・・とかも思うのでした。

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