家族がインフルエンザになったら必ず仕事休んで看病してね

なぜか、日本ではあらゆるものに対して仕事が優先されがちです。

12月の到来を前に、はやくも日本ではインフルエンザの流行が始まったとのニュースが報道されました。

早くもインフルエンザ流行入り…患者推計7万人

毎年のこととはいえ怖いですね......と思ったら先日、こんなツイートが拡散されていました。

いやいやいや。この上司、これ本気で言ってるんでしょうか?

「家族がインフルエンザになったくらいで」とは暴言もいいとこです。

日本の皆さん、もし家族がインフルエンザにかかったら、必ず仕事休んで看病してくださいよ!

家族の看病のために仕事休むのは当たり前です

インフルエンザにかぎらず、家族が病気になったから看病のために仕事休むのは当たり前です。どうして病気の家族を家において、のうのうと出勤ができるんでしょう。家族が心配にならないんでしょうか?

ご飯は誰が準備するの? まさか病人に食事を準備させるつもり? 食べたいものが家になかったら買い出しには誰が行くの?

もしも容態が悪化したらどうするの? 自分で救急車呼べばいいと思ってる? 救急車呼べないほど具合が悪くなったら?

そう考えたら、病気の家族を残して会社に来るなんてできないはずですよね。

ニュージーランドでは、家族が具合悪くなったら仕事中でも家に飛んで帰るのが当たり前。今の会社でも、子供が急に熱を出したから同僚が早退した、って普通にありますし、以前住んでいたフラットの大家さんも、喘息持ちの子供の看病のために、仕事を休んだり早退したりしてました。

もちろん、周りがそれに対して文句を言うなんてことは一切ありません。文句を言うような上司のもとでは暴動が起きるでしょう。

日本では毎年1万人がインフルエンザで亡くなっている

インフルエンザに恐ろしい病気というイメージはあまりないかもしれませんが、実際には、日本ではインフルエンザが原因で毎年1万人が亡くなっています。これは、厚生労働省のインフルエンザに関するページにもきっちり書かれています。

直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

新型インフルエンザに関するQ&A|厚生労働省

これだけの人が毎年命を落としているのだから、決して油断してはいけない病気なんですよ。

なにも亡くなるのはお年寄りだけではありません。若い人にだって死の危険はあります。今年の2月には、インフルエンザウィルスが心臓や肺にまわったせいで同僚が亡くなったというツイートが広まって話題となりました。

これでも、あの上司は「家族がインフルエンザになったくらいで仕事休むの?」なんて言うんでしょうか? もしものことがあったら責任取ってくれるんでしょうか。取れませんよね??

まとめ

なぜか、日本ではあらゆるものに対して仕事が優先されがちです。プライベートの予定はもとより、家族の健康、はては人命までもが、「仕事だから」の一言のもとに軽んじられてしまう。それはどう考えてもおかしいでしょう。

日本の皆さん、家族が病気になったら、堂々と仕事を休んで、看病してあげてください。上司や会社が許さないとしても、折れちゃダメです。「病気の家族の側にいてあげることが、仕事よりもずっと大事だ」という信念を持って、労働者ひとりひとりが主体的に行動していけば、社会の空気もきっと変わるはずだと信じています。

(2016年11月29日「NZ MoyaSystem」より転載)

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