米ニュースサイト「バズフィード」、オバマ大統領インタビュー実施へ

ネコの写真まとめなどのバイラル実験からはじまり、社会的なニュースやビジネストピックをカバーし始め、いまでは200名ものジャーナリストを雇い、オリジナルの比重を高めながら、存在感を大きくしていったバズフィードが大統領をインタビューできるまでになったことがなにを意味するのか。

米ニュースサイト「バズフィード」のベン・スミス編集長が2月10日、ホワイトハウスにてオバマ大統領にインタビューを予定していると、バズフィードがプレスリリースを出しています。サイト上でインタビューが公開されることに加え、バズフィードの動画部門「BuzzFeed Motion Pictures」が制作する動画でも大統領が登場予定とのこと。

バズフィードは2012年1月に政治メディア「ポリティコ」からスミス編集長を迎えて以来政治ニュースの報道に注力し、大統領選を追えるまでになりましたが、大統領に直接インタビューをおこなうのは初めて。インタビューに先立ち、メールやフェイスブック上でも質問を募っています。

ネコの写真まとめなどのバイラル実験からはじまり、社会的なニュースやビジネストピックをカバーし始め、いまでは200名ものジャーナリストを雇い、オリジナルの比重を高めながら、存在感を大きくしていったバズフィードが大統領をインタビューできるまでになったことがなにを意味するのか。

オバマ大統領は過去にRedditでAMAセッション(バラク・オバマだけど質問ある?)を開くなど、伝統的でない新しい対話のフォーラムを摸索し、実施してきました。他方、バズフィードはISIL(いわゆるイスラム国)の問題やウクライナ情勢など国際ニュースから国内のファーガソン暴動などさまざまなトピックを若者にリーチする形でカバーしてきました。今回のインタビューが若者と政治の新しい接点となることにも注目したいです。

バズフィードが大統領にインタビューということも話題ですが、実はニュース解説メディア「ヴォックス」は1月23日にインタビューをおこなっており、最近、記事と動画がアップされました(ヴォックスもオバマ氏へのインタビューは初)。

編集長のエズラ・クラインやエグゼクティブ・エディターのマシュー・イグレシアスが国内情勢や外交についてインタビューをおこなっています。記事はワンカラムで左右の余白を注釈や詳細説明に活用していることも理解につながりますが、動画についてもグラフィックやアニメーションをふんだんに用いていてそのクオリティに驚きました。動画はすべてこちらから視聴できます。バズフィードの大統領インタビューがアップされたら、合わせてチェックしたいですね。

(2015年2月9日「メディアの輪郭」より転載)

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