ニューヨークタイムズがブログの半分を閉鎖・統合する理由とは?

統計家ネイトシルバーのFiveThirtyEightをはじめ、影響力のあるブログを解説してきたニューヨークタイムズ。今後はブログの半分を閉鎖・統合する方向で考えているようです。

統計家ネイトシルバーのFiveThirtyEightをはじめ、影響力のあるブログを解説してきたニューヨークタイムズ。今後はブログの半分を閉鎖・統合する方向で考えているようです。

最近でも同紙の編集者が執筆する「The Lede」というニュースブログも更新を停止。今後も閉鎖・統合していくことにはもちろん理由があります。

ブログで使用しているソフトウェアがリニューアルしたデザインの影響で機能していないこと、多くのブログがニュースカテゴリと重複していること(ニュースカテゴリとニュースブログで同じ内容を扱っていたり)。

冒頭のネイトシルバーはすでにニューヨークタイムズを飛び出して、ESPNとともにFiveThirtyEightを新しい形でお披露目しています。彼はNYT時代、大量のトラフィックを集めていました。

2012年の大統領選では同ブログの人気が沸騰し、NYタイムズ・サイトの全トラフィックの約20%もが同ブログへのアクセスであった。一人のブロガーがトラフィックの20%も貢献していたとは凄いことである。

メディア・パブ: 大量のトラフィックを呼び込む人気政治ブロガー、NYタイムズを去ってESPNへ

一方でほとんどのブログが、なかなかトラフィックを集められていないことも実情としてあります。読者の多くはソーシャル上でシェアされているリンクやトップページにたどり着くため、ブログの役割がなかなか見えてこないことも理由なのです。

まとめると、ニューヨークタイムズがブログを次々と閉じていく背景には、「システムの問題」「ニュース記事との重複」「トラフィックを集められない」あたりが理由としてあります。

1000人以上の寄稿家がいるフォーブスや数千人のブロガーを抱えているであろうハフィントンポストなどにも将来的にはぶつかりうる問題ではあるのかなと思いました。

【参考】

(2014年6月29日「メディアの輪郭」)

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