勝手に師匠だと思った2人を追いかけた話

僕はお2人との出会いを通して、「師匠を追いかけ、師匠を知る」ことで深く理解する師匠制度という勉強スタイルに変わりました。ちょっとカッコ良く言ってみましたが、要するに大好きな人やものを追っかける"追っかけ精神"です。

こんにちは。砂流です。第四回目のテーマは「PRとの出会いと勉強法」。舞台は秋葉原の店舗時代からエイサーで働いていた時代にうつります。

まずはじめに、秋葉原で店長代理をしていた僕がどうしてエイサーでPRをやることになったのかについてお話させてください。僕のエイサー入社当初の仕事は、お店をまわる店舗営業でした。ヨドバシカメラやビックカメラなどの大手量販店ではなく、前職の店やソフマップなどパソコンに詳しい人たちが買いにくる店を中心にまわっていました。

仕事にも慣れ日々いろいろな土地をまわるなかで「せっかく秋葉原や新宿に来ているのに、店だけまわるのは勿体ないな」と思い、ゲーム会社に打ち合わせに行って「ゲーム推奨モデル」の交渉をしたり、新製品の説明をしにメディアに行ったり(この行為をメディアキャラバンというのを後になって知りました)、店舗まわり以外の仕事を独断で動いていたら社長が2ヶ月でマーケティング部署に異動してくれました。

パワーポイントも触ったことがなく、マーケティングの知識もまったくない僕を異動してくれた社長の決断は、今思い出しても思い切った決断だと思いますし、社長には感謝の気持ちしかありません。そんなぺーぺーの僕についた肩書きは「マーケティングスペシャリスト」。身の丈にあっておらず見かけ倒しもいいところです。実力がない僕はこの肩書きが嫌いでしたが、「肩書きは人を育てる」と言う言葉があるように、肩書きに見合った人間になれるように勉強をはじめました。当初はがむしゃらに色んなマーケティング本や人の話を聞きに行っていたのですが、知識は入ってくるものの深くを理解できずにいました。そんな頃、PRと、僕が勝手に師匠だと思って尊敬している2人の師匠に出会いました。僕は師匠との出会いで勉強スタイルが変わりPRを学ぶことができました。

僕にはPRの師匠(だと勝手に思っている)が2人います。博報堂ケトル 共同CEOの「嶋浩一郎」さんとネットニュース編集者の「中川淳一郎」さんです。僕がお2人を知ったのは4年くらい前。キッカケは中川さん著書の「ウェブはバカと暇人のもの」という本を読んで、中川さんに会ってみたくなって、登壇されるイベントに参加したことです。その後、図々しくも2次会まで着いていってお話をさせてもらい、中川さんのことを無条件に大好きだと思い、勝手に師匠だと思うことに決めました。

嶋さんとの出会いは、中川さんが「嶋さんという親分がいる」とおっしゃっていたことがキッカケです。「師匠の親分のお話はぜひとも聞かなくては!」と、嶋さんが登壇されるイベントに参加したら、無条件で大好きだと思い、勝手に師匠だと思うことに決めました。それからというもの、お2人の書籍を読むことはもちろん、登壇されているセミナーやトークショーのほぼすべてに参加し"ストーカー"に近いレベルで追いかけて、お2人のPRについての考え方を学んでいます。

僕はお2人との出会いを通して、「師匠を追いかけ、師匠を知る」ことで深く理解する師匠制度という勉強スタイルに変わりました。ちょっとカッコ良く言ってみましたが、要するに大好きな人やものを追っかける"追っかけ精神"です。好きなアーティストのライブに何度もいったり好きな映画を何度も観るあの感じです。好きなアーティストのライブでCDとライブの微妙なアレンジの違いがわかるように、僕も師匠の話を数十回聞いているので、どのスライドが減ってどのスライドが増えたかわかります。

「それに意味があるのか?」と言われそうですが、確かにこれには意味がありません。ただ、1度お話を聞いて実践をした後に聞く2度目は1度目より理解力が上がっていますし、何度も聞くことで前回わからなかった部分に気づけることも多いです。また、直接お話しすることで本だけでは読み取れなかった部分や、本にのっていない話を聞くこともできます。また、同テーマの本を複数同時に読むと、微妙なニュアンスの違いに混乱することもありますが、師匠制度はそういうこともありません。僕のストーカーに近い追っかけを力説してしまいましたが、こうやって僕のPRの基礎は出来上がりました。

師匠はお2人とも無料で読める連載をお持ちです(どちらも連載は終了しています)。めちゃくちゃ勉強になりますので、ぜひ読んでみてください。

嶋浩一郎のビジネスパーソンが知っておきたいPR・編集講座

中川淳一郎 ネットで人気者(もしかしたら嫌われ者かも)になるネタの生まれ方

ちなみに、嶋浩一郎さんと木村健太郎さんが立ち上げられた「博報堂ケトル」は、僕の「ベストオブこんな会社が大好き!」で、ケトルの考え方はゲリラPRやプロモーションを考える時の参考になっているので一部を(勝手に)ご紹介させていただきます。

嶋さんはケトルのことを「節操のない会社」と表現されています。なぜ節操のない会社かというと、ケトルが広告やPRはもちろん雑誌の発刊や本屋大賞など広告に縛られない多様なアウトプットをしているから、だそうです。そんなケトルの社是は、「恋と戦争は手段を選ばない」。これは、広告やPRに縛られず1番イケてるアウトプットをだすために「ニュートラルに考える」というのを端的にあらわした社是とのこと。ここで使われているニュートラルというのは、広告やPRに縛られず、何が課題解決に効くのかを絶えずニュートラルに考える、ということだそうです。

今回は、僕とPRの出会いと勉強法について話をさせていただきました。僕が本格的にPRを学んで実践してきたのはここ4年くらい。今でも積極的にセミナーに通いPRの勉強をしています。そんな僕でも経験と学びから皆様にお伝えできることがあると信じ、次回からはゲリラPRの心得や考え方などのご紹介をしたいと思います。次回もお付き合い宜しくお願いします。

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