民意のうねりを国会に!・・・違憲立法阻止のために

安倍内閣、支持率が急落しています。予想以上の下落幅で、やはり、「安保法案」での傲慢不遜な国会運営にNOが突きつけられたということでしょう。
時事通信社

安倍内閣、支持率が急落しています。予想されたこととは言え、いや、予想以上の下落幅で、やはり、「安保法案」をめぐる、民意を無視した傲慢不遜な国会運営にNOが突きつけられたということでしょう。8割の国民が「説明が不十分」「理解が進んでいない」「今国会での成立には反対」等々と言っている中での「強行採決」ですから。

維新の党も、最後まで、出席して「反対」という途を模索しましたが、せっかく出した維新の独自案をたったの五時間程度の審議で打ち切られ、まだ、会期末まで二カ月以上残している中での「強行採決」でしたから、やむをえず、安保特委や本会議には出席し、「反対討論」した上で、維新案の採決には出席して「賛成」、政府案の採決時にだけ退席して、その抗議の意思を明確にしました。

ちなみに、民主、共産等他の野党は、維新案の採決時も含めて、すべて退席しました。

皆さんの中には、すべて出席した上で「反対」が国会議員の責務と言う方もいますが、我々も本来はそうすべきと思ってはいるものの、この異常事態にはこういう選択肢しかなかったということを是非ご理解いただきたいと思います。これで、出席して「反対」でもしようものなら、一斉にまた「維新は自民の補完勢力」「違憲立法に手を貸した」等々と猛批判を浴びるのは必定だったでしょう。

政府・自公が、我々維新案も、その「真摯に受け止め、十分審議したい」という言葉どおり、月末まで「十分審議」しさえすれば、こんなことにはならなかったはずです。

さて、問題はこれからです。参院でしっかり審議を尽くすことはもちろんですが、国会では「多勢に無勢」。圧倒的多数(これも民意)の自公に対抗するのは容易なことではありません。そこで、この民意をさらに大きくし、この国会に「喝!」を入れていただかなければなりません。学者や知識人、文化人、市民グループ、若者の皆さんが、それぞれ別々に声をあげているだけでは、この巨大与党の壁は打ち破れません。

なんとか、この反対運動を有機的に連動させ、「国民運動」にしていく手立て、仕掛けはないものか。ただ、政治家が前面に出てはだめです。また、「政局がらみ」「再編がらみ」「新党への動き」等々と揶揄されるのがオチです。今、自発的に運動を起こしている皆さんも、それは本意ではないでしょう。

しかし、一方で、こうした国民の声を国会に反映させていくためには、政治家との連携が不可欠なことも事実です。法案が参院に移り、通常国会も終盤に入るにあたり、少し、知恵を出していこうと思っています。

(2015年7月27日「江田けんじ 今週の直言」より転載)

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