3.11、あの日、あのとき。
横浜で地震にあいました。
事務所に社員と一緒にいました。
激しい揺れでビルがしなり、隣のビルと
ぶつかるかと思ったほどでした。
崩れるかと思うほど。
山下公園に避難すると、
今度は津波警報。
それから徒歩で山頂の公園に着くと、
何十人も集まっていた。
そして、海や住宅地を一望できる
この公園からは、いくつも火事なのか
煙が立ち昇っているのが見えました。
夜になると歩道は電車が動かないために
歩いて帰宅する難民となったような群衆を目にしました。
家ではロウソクで夜を過ごすなど、
東北と離れた横浜といえど、
あの地震にはショックを受けました。
TVでは東北に押し寄せた津波の
ニュースで更にショックを受け、
極めつけは原発の爆発でした。
当時はメルトダウンはあり得ない、
水素爆発だったということでしたが、
実際にはメルトダウンが起きていて、
爆発も、3号機は核爆発だったという
分析もなされています。
TVで政府や東電は、安心しろという。
Twitterでは政府や東電が隠した
真実も実際には流れていたことが
今思えば確かにありました。
震災から約1か月後に、東北に
支援活動のために入り、被害状況を
目の当たりにしました。
体育館などに避難された方々と
お目にかかり、これから続く苦難の道を
想い、心を痛めました。
特に心配だったのは放射能汚染の
ことでした。帰りたくても、故郷に
帰れない。そんな現実を原発事故は
生み出してしまったのです。
東北から戻り、実は、倒れ
病院に運ばれました。
一瞬「死」が目の前にやってきた時、
命ある間にやり残したことがあると、
自覚しました。
広島、長崎、福島を経験した日本こそが
核廃絶運動の先頭にたち、世界平和に
貢献するということです。
日本ほど世界に説得力を持って、
核兵器の根絶と、原発廃炉を訴えられる
国はありません。これは運命的です。
震災直後の自分の身に起きた
ことも含めて、覚悟が芽生えました。
核廃絶のために命を使うことの覚悟、
世界の全ての人々が平和に暮らすことの
出来る世のために貢献するという覚悟です。
広島、長崎、福島は、本当は一本の線で
結ばれています。
広島、長崎の被爆者から今、私たちが
学ぶことも多くあります。
つい先週被爆者で、広島平和記念資料館では
展示されない事実を伝え続ける三登浩成さん
の語りを撮影したのでご覧ください。
大げさに言っておられる部分もあるでしょうが、
波風が立たないように、ショックを見た人に
与えないようにと、これまで表には出てこなかった
事実をいくつも毎日のように原爆ドーム前で
ボランティアとして語っておられます。
これこそ、志事。自分の利益のためでなく、
後世のためにはたらく姿。命が途中で途絶えようとも
きっと彼のような勇気を持って証言する人々の
声は、後世に残るのだと思います。
今、何人もの志ある方々と志事を
ご一緒させていただいていますが、その一人が
元NHKでジャーナリストの堀潤さんです。
原発の事故がもたらした不条理に心を痛め、
風化していく原発事故のことを、まだ、
忘れてはならないことがあると、日本と
アメリカの原発メルトダウン事故を追った
ドキュメンタリーを完成させた方です。
NHKアナウンサーという華々しい世界から
辞めてでも、この『変身 - Metamorphosis』という
ドキュメンタリーを世に出したいと、行動した方です。
堀さんは先日、劇場での舞台挨拶でこう発言していました。
「原爆の記憶が世界に伝えられているのは、語り部の存在や、
遺構が残っていたり、悲惨な出来事を忘れないで欲しい、
次の平和な時代を築くために各国に呼びかけを続けてきたから、
あの悲劇から何十年経っても考えられているわけです。
しかし原発の事故に関しては、わずか3年前のことなのに臭い
ものに蓋をするかのように、過去の出来事として物事が進んで
いくことにものすごく違和感を感じます。取材をすればするほど、
まだ何も進んでいないと実感しています」
堀さんが、魂を込めて完成させたこの『変身』を
3.11、本日限定で、Web公開いたします。
どうぞこの機会に『変身』をご覧ください。
本日限りとなります。なお、基本的に
ギフト上映となります(無料でご覧になれます)。
出来ましたら今後の活動のため、ご覧になられた方には
500円程度以上のご寄付をお願い致します。
3月11日限定とはなりますが、急遽『変身 - Metamorphosis』をWeb上映することにいたしました。ぜひご覧ください。
3.11限定!「変身」緊急Web上映のお知らせ
3月16日は石川県知事選。「転原発」を訴える川裕一郎候補を応援しています。