がんになる前の自分に伝えたい、10のこと

時には悲しみに癒されることもあります。
African American woman smiling in sunburst under blue sky
Peathegee Inc via Getty Images
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がんになる前に知っていれば良かったのに、と思うことがいくつかあります。それを知っていれば、将来に可能性を見つけ出し、今日、明日、さらにその先の日々を受け入れる助けになるでしょう。がんになる前の自分と話せるとしたら、私はこの10のことを伝えたい。

1. いつもポジティブでいる必要はない。

弱気になる日もあります。でも大丈夫。いつもポジティブでいる必要はありません。苦しみを抱えていてもいいし、失ったものを嘆いてもいい。調子の悪い日があってもいいのです。

2. 新しい考え方を取り入れる。

がんになる前の自分に戻りたいと思うのは自然なことです。だけど以前のようにはいかないこともある。それを受け入れましょう。思い描いていた人生や、一番大切にしていたものを、がんは大きく変えてしまう場合があります。だから過去の自分と現在の自分に折り合いを付けるために、変化を受け入れるのは自然なのです。

3. 治療は予定した通りには進まない。

魔法の杖はありません。治療は時間がかかるものです。長い時間をかけて向き合っていかなければいけません。なるようになる、と気付くまでに多くの痛みを感じることでしょう。それに治療は順調に進むものではありません。体調が良い日もあれば、起き上がるのがつらい日もあります。三歩進んで二歩下がるような気持ちで前へ進み続けましょう。

4. 治療の方法は千差万別。

治療には決まった方法も予定表もありません。回復の仕方はそれぞれ違います。がんを経験した人たちには、それぞれ違った生き方があります。感情的な痛みにどう対処するか、どういった治療をするかが生き方を大きな影響を与えます。ある人に合う方法が、別の人に合うとは限りません。がんに支配され、自分自身や生き方を左右されないために、自分にあった治療法を見つけましょう。

5. がんと戦っている以外の自分を発見する。

がんになる前の自分を思い出せなくなると、心身ともに消耗してしまいます。でもそんな時間は段々少なくなります。気持ちが落ち込んでしまうと大好きだったものを忘れてしまいます。それを思い出すようにしましょう。夢中になれる新しいものをみつけましょう。

6. 命には終わりがあるという事実を受け入れる。

しばらくは将来について考えられないかもしれません。計画を立てたり、20年先の人生を想像するのも嫌かもしれません。人生はめちゃくちゃで計画を立てるのも予測するのも不可能だと感じる時もあります。だけど「命には限りがある」という事実を受け入れれば、力が沸いてきます。その事実に立ちすくんでしまうことも、受け入れて前へ進むこともできます。受け入れられれば、ストレスの多い世の中でも心を平和に保てるのです。

7. がんを克服した人たちとつながる。

友人や家族に理解してもらえないと感じる時は、同じ気持ちを持っている人たちとつながりましょう。がんを経験すると世の中が軽薄でばかばかしく感じてしまうことがあります。それは孤独なことです。そんな時、気持ちを理解してくれる人はあなたの助けになります。自分は一人ではないと気付けば勇気付けられ、治療を続けるための力の源となるのです。何より避けなければいけないのは、苦しみの中で孤立してしまうことです。

8. 自分に優しくする。

弱い自分に優しく寛大になるのは難しいことです。苦しみから抜け出したいのに、前へ進む方法が見つけられないかもしれません。意志の力で弱さを克服できないのは、想像以上につらいものです。だけど弱い自分に優しく寛大になってください。あなたはこれまでに多くを乗り越えてきたんです。焦ってはいけません。

9. 毎日を精一杯生きる必要はない。

限られた時間しか生きられないとわかると、毎日を精一杯生きなければいけないと思ってしまうかもしれません。でも、そんなプレッシャーを抱えながら毎日を過ごすことはできません。掃除や買い物をしなければいけない日もあります。いつ死んでもおかしくないと知っても、日常が止まるわけではありません。生きている実感と止まらない日常のバランスをとれるようにしましょう。

10. 悲しみは癒しだ。

失ったものを悲しんでもいいんです。悲しめば、生きていることに感謝していないように見えるかもしれないという理由で隠さないでください。悲しみは、隠すと大きくなってしまいます。変わってしまったことや失ってしまったものを悲しみながら、感謝の心を持つことはできるのですから。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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