着実に広がりを見せる日本企業の対中投資積極化の動き

2016年第4四半期の実質GDP成長率は前年比+6.8%と、前期(同+6.7%)をわずかながら上回った。

◇ 本年第4四半期の実質GDP成長率は前年比+6.8%と、前期(同+6.7%)をわずかながら上回った。固定資産投資は伸び率の鈍化が続く一方、輸出数量は4四半期連続で小幅ながら前年を上回ったほか、消費は引き続き堅調を維持している。

◇ 先行きについては、輸出は、横ばい圏内の推移を辿ると予想されている。固定資産投資は、不動産投資の伸びが低下、インフラ建設投資も伸び率が若干鈍化すると見られている。過剰設備削減政策が続くため、製造業の設備投資の伸び率も低下傾向が持続するとの見方が多い。

しかし、自動車、半導体、液晶、スマートホン、eコマース関連企業の業績好調を背景に、設備投資の伸び率の低下幅は小幅にとどまると見られている。消費は賃金の上昇率鈍化を背景に伸びが緩やかに低下するとの見方が大勢。

◇ 本年の成長率は通年で6.5~6.6%との見方が一般的。昨年の同時期における見通しは6.5%に達しない可能性もあるとの見方が多かったのに比べると、本年は昨年よりやや強めである。

ただし、トランプ政権が中国に対して、関税の大幅引上げや人民元切上げを要求する場合、輸出が減少し、6.5%を割る可能性が指摘されている。

◇ 昨年11月以降、政府による元安防止策として、配当金、生活費等の必要不可欠な送金を除き、海外送金の抑制が徹底された。

一部の日本企業でも予定していた送金を延期せざるを得なくなるなど、徐々に影響が見られているが、今のところ影響は軽微。当局関係者からの情報として、4月になれば緩和される可能性が高いとの見方がある。

◇ 中国政府のマクロ経済政策関連部門の責任者、民間のエコノミストなど有識者の多くが変動相場制への移行を考えるべき局面に入っているとの認識を示した。

その実施時期については、今秋に予定されている第19回党大会終了後、すなわち本年末頃、もしくは来年になるとの見方が多い。

◇ 昨秋以降の日本企業の対中投資姿勢積極化の動きは着実に広がりを見せている。

◇ 電気自動車部品の製造には高度の技術が必要なため、多くの中国メーカーは自社生産が難しく、日本企業からの部品供給に依存することになる可能性が高い。そのため、今後日系の電気自動車関連企業の業績好調、増産投資拡大が予想されている。

◇ 中央政府は地方政府の環境行政執行を徹底させるため、査察隊を派遣し、行政執行状況の監視体制を厳格化した。これは日本の環境関連企業にとって追い風となる。

◇ 外国人就労ビザに関する新基準の運用は現実的な対応を予想する見方が多い。

全文はキヤノングローバル戦略研究所のHPよりご覧ください。

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