「保育ママ」を知っていますか? 魅力あふれる家庭的保育

保育の質が保証されている制度でありながら、家庭で過ごすようなリラックスした雰囲気が最大の魅力だと思います。

フルタイム勤務でさえ厳しい保活の現状

深刻化する待機児童の問題。

東京都では今年(2016年)4月1日時点の待機児童数が2年ぶりに増加したとのニュースがあり、満一歳で認可保育園に入れるよう予約制度を厚生労働省が支援するなど、保育園入園に関しての動きが日々変わってきています。

出産後、復職予定の人や、将来的に子どもを産んでも働き続けたいと考えている人には「保活=大変」というイメージしかないのではないか、と思います。

また妊娠・出産を機に退職し、新たに働きに出るために保活を...... と思っていても、保活時点でどこかの会社に属していないと保育園に入れることが難しいという矛盾もあります。

私自身もフリーランスで仕事をしながら子どもを保育園に預けたいと考えていたのですが、保活時点で働いていた時間がフルタイムの会社員と比べると圧倒的に少なく、指数不足で1次選考はすべて落選。

途方にくれていたところ「保育ママ」に出会い、縁あって2次選考で内定をもらいました。

「保育ママ」ってどういう制度?

さて、この「保育ママ」という制度ですが、かなりの高確率で「何それ?」と聞かれます。

今日はこの「保育ママ」についてお話したいと思います。

「保育ママ」とは「家庭的保育事業」とも呼ばれ、保育士や幼稚園教諭の免許を持つ「家庭的保育者」が自宅(自宅以外の場所も可能性としてあり)で0~2歳の子どもたちを預かる保育制度です。

「ファミリーサポート」や「ベビーシッター」と混同されがちなのですが、保育園に毎日通うように保育ママさんのお宅に毎日通い、1日を過ごします。

朝、登室すると検温し、午前のおやつ、天気が良ければお散歩や外遊び、予定が合えば児童館や近隣の保育園の行事に参加するなど地域交流などを楽しみ、お昼ご飯(お弁当持参のところが多いですが、栄養士さんを雇って給食を出すところも増えているようです)、お昼寝、おやつ、室内遊び、お迎え、というのが1日の流れです。

保育園での過ごし方と変わらないことがおわかりいただけるでしょうか。

違いは保育する場所が居宅内であること、また一緒に過ごす子どもの人数がごくごく少人数である、ということくらいです。

フルタイム勤務じゃなくても預けられる?

認可保育園が最大11時間まで預けられる「標準保育時間」に則っているのに対し、保育ママは小規模保育と呼ばれるもので、原則8時間の保育です(延長保育や早朝対応ができるかどうかは保育ママごとに違います)。

また、保育ママは年休を取得できるので、お休みの日は自分で子どもを見るか、ほかの預け先を確保する必要があります。

通勤時間が長いママやフルタイムで勤務するママにとっては、8時間という保育時間の短さや、たまにある年休のために仕事を調整するのが少し難しいかもしれません。しかし勤務時間を1日8時間以内に抑えたり、柔軟に調整したりできる、たとえばパートタイムやフリーランスで働くママにとっては、保育ママは狙い目ではないかと思います。

家庭的保育ならではのアットホームな雰囲気が魅力

保育ママは3歳になるまでの保育施設であるため、再度保活をしなくてはいけないというステップの多さは難点ですが、昨年1年我が娘を預けてみて保育ママの素晴らしさを実感しました。

保育の質が保証されている制度でありながら、家庭で過ごすようなリラックスした雰囲気が最大の魅力だと思います。

もっとこの制度が知られて、多くの人に利用されてほしいと感じます。保育園のように大人数のお友達と接するのも楽しい時間を過ごせると思いますが、少人数で一人一人に対して目が行き届き、密な関係が取れるのが保育ママの醍醐味です。

また、少人数のため風邪や感染症が伝染する可能性も大所帯の保育園より圧倒的に低いようです。

「子どもがしょっちゅう風邪をひいて、治ったころにまたお友達から伝染する」というのは復職したてのママがよく嘆く「保育園児あるある」の一つですが、我が家は保育ママという環境のおかげか、病欠知らずで日々通うことができました。また、そこで体力もついたようで、認可保育園に移った今年度も皆勤です。

「保育ママ、良さそう!」と思ったら、ぜひ近くで開業されているお宅がないか自治体のHPなどで調べてみることをお勧めします。

保育ママとの出会いが子育てをより豊かにしてくれるかもしれませんよ。

【ライター 真貝 友香】

フリーライター 1980年生まれ 携帯電話向け音楽配信事業会社にてSE、マーケティング職を経た後、妊娠・出産を機にライター業を開始。 子育て関連の記事や女性向けインタビューを中心に活動中。好きな物は映画・お酒・化粧品。保活、男性の育児参加、ワークライフバランスなど女性がより楽になるために何が必要か考えながら日々執筆しています。

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