働くママを悩ませる「保育園行きたくないっ!」 ~先輩ママたちはどう乗り越えた?

子どもが「保育園に行きたくない!」と泣く日が続いて困ってしまうママ多いと思います。そんな時期を振り返ってもらいながら、先輩ママたちにお話を伺いました。

毎日ニコニコ笑顔で登園、「ママ、いってらっしゃい!」と手を振ってバイバイ。いつもそんなふうに順調なら、どんなにいいか......

子どもが「保育園に行きたくない!」と泣く日が続いて、悩んだり、イライラしたり、悲しくなってしまっているママ多いと思います。

でも安心してください、それは多くの子どもたちが通る道であり、そして多くのママたちが経験して乗り越えたこと。そして、子どもたちはママが行ってしまえば、案外ケロッと楽しく遊んでいるものです。

今回は、子どもの「保育園行きたくない」時期を振り返ってもらいながら、先輩ママたちにお話を伺いました。

行きたくない時期や理由は、子どもによっていろいろ

・0~3歳までは毎日嫌がることなく、むしろ自分から進んで「保育園に行こう!」というタイプだった長男。4歳児クラスになった5月頃、自宅で靴を履く時に「行かない......」と言ったことがありました。その後、行きしぶりは数日続き、理由を聞いてもうまく説明できないため、保育園の先生に伺ってみました。

どうやら、おままごと遊びで「犬」役をやらされたことがすごく悲しかったようです。もちろんイジメではなく、同じクラスの女の子に「○○くんは犬っぽくて可愛い」と言われた流れでそうなったらしいのですが、本人にとっては大問題だったようですね。〔Tさん、子ども12歳、9歳、2歳〕

・長男は1歳3ヶ月から保育園に行っていますが、年少の頃から、私の実家に長期間帰った後や、お休み明けの朝「行きたくない」と泣くようになりました。その頃、私が妊娠・二度の入院・出産をしていたので、心が不安定になったこともあるのだと思います。

そこから8ヶ月ほど、朝、泣くのが続いてしまって...... 毎日泣かれると精神的にやられちゃうんですよね。原因はなんだろうとずっと考えていました。不思議なのは、行きたくないと言うのですが、帰りは「帰りたくない、お迎え早すぎる」と言う(笑) 保育園の先生にも「ママが行ってしまった後はケロッとしてましたよー」言われ、じゃあ原因は何なのかと悩みましたね。〔Mさん、子ども6歳、2歳〕

・水が大嫌い(特に顔に水がかかること)な長女。保育園で水遊びの時間がありますが、0~2歳のころは小さなタライに水を入れてばしゃばしゃと遊ぶ程度なので、嫌がりませんでした。しかし! 3歳になって、本格的に水着を着て大きなプールに入るようになると、連日「保育園行かない! プールやだ! 先生嫌い!」状態。毎年夏は「行きたくない!」とごねるようになってしまいました。〔Sさん、子ども10歳、6歳〕

・長女は、0~2歳くらいまでは、毎朝笑顔で登園していて、保育士さんにも「いつも○○ちゃん、ニコニコだね~」と言われていました。でも3歳になった頃から園に着くと、靴箱の前で座り込んで号泣。私にしがみつき、それを保育士さんがひっぺがし、その間に私は逃げるように立ち去る、という毎日。

お友達にも「あ、泣き虫○○ちゃんが来た~」と言われてしまうほどでした。あんなにニコニコ登園していたのに、いったいどうしたんだろう...... と、すごくすごく不安だったし、私も泣きたくなる(実際泣いたことも)毎日でした。そんな状態が約1年続きましたね(泣)〔Tさん、子ども9歳〕

登園中、子どもにかけ続けた魔法の言葉

・ずっと自転車登園だったのですが、「行きたくない」となってしまってから、しばらく歩いて登園してみることに。歩きながら「ほら、今日もあの犬散歩してるよ、可愛いね」「今日帰ったらママとライダーごっこしようか」など、園と関係ないことをたくさん話しました。それでもグズグズはしていますが、園に着くころには少し気分がほぐれるようで、泣く日が減っていきました。〔Tさん、子ども12歳、9歳、2歳〕

・とにかく休み明けが一番「行きたくない!」と泣きがひどいので、日曜の夕方から「明日保育園だよー」と心構えができるよう、声がけをしてました。でもやっぱり泣くのですが......〔Mさん、子ども6歳、2歳〕

・プールが嫌! が行きたくない原因だったので、「今日は無理して入らなくていいよ。可愛い水着だけ先生に見せてあげよう」と、できるだけ娘の心がほぐれるような言葉をかけ続けました。あんまりほぐれてなかったようですが、とりあえず登園はしてくれました。〔Sさん、子ども10歳、6歳〕

・長女は園に着くと泣くものの、朝家を出て登園までの道のりはそんなにグズらなかった。なので、特別なことはしませんでしたが、「今日も何時にお迎えに行くから、それまで楽しく遊んでね」と、ちゃんとママがお迎えに来るからね、という安心感を持てるような言葉をかけていた記憶があります。〔Tさん、子ども9歳〕

「本当に大変だったけど、親子でよく頑張った」エピソード

・「行きたくない」とぐずるようになって数週間目、朝玄関で「やだ!行かないっ!」と言って靴を投げたので、その時思いっきりお尻をぶっ叩いてしまいました。当然息子はもっと号泣、私はさらにイライラして、挙句の果てに遅刻......(苦笑)〔Tさん、子ども12歳、9歳、2歳〕

・とにかく毎日朝が大変でした。運動会の当日、みんなでおそろいのTシャツを着るのですが、それを着るのもイヤだと言ったことがありました。先生と話し合い、クラスのみんなでやる最後の競技の時までは着よう! と約束したようで、最後は着てくれたのですが、すべての親が見ているなかで「あれ、どうしたの?」と頻繁に言われ、大丈夫かなあ、うちの子...... と心配になった出来事です。でも、縄跳びを思い通りにできたようで、その後の笑顔は晴れやかでした。〔Mさん、子ども6歳、2歳〕

・プールが嫌、水が嫌、ということで、ほとんどプールサイドで見学していたようですが、それもなんだかなあ、と。有休を取って、保育士さんに許可をもらい、短パン&Tシャツで娘や子どもたちと一緒にプールに入ったんです。その間娘はずっと私にへばりついてましたが、顔に水がかかっても泣かずに、少し笑顔も出ていました。その瞬間「あー、私会社休んでまで何やってるんだ」という気持ちが吹っ飛び、嬉しかったですね。〔Sさん、子ども10歳、6歳〕

・とにかく保育園の靴箱前での泣きの別れ、これが辛かったですね。涙、鼻水、よだれ、すべての穴という穴から水分が出てなくなってしまうんではないかってほどギャン泣きでした。そんな毎朝の過酷な儀式、子どもも私ももちろんですが、保育士さんも本当によく頑張ってくれたな、と改めて感謝感謝です。〔Tさん、子ども9歳〕

元気に登園する日が必ず戻ってくる

・長男の場合は4歳のとき2か月間ほど、年長の後半にも2カ月ほど「行きたくない!」時期がありました。よっぽど「もう保育園行くのやめようか?」と言おうかと思っていた頃、なぜか嫌がらず元気に登園できるようになりました。なだめるのに毎日疲れたし、なにがきっかけで泣かずに行けるようになったのか分かりませんが、2回目の「行きたくない!」のときは、「あ、また来たか」と、少しですが余裕を持って対応できたような(笑)〔Tさん、子ども12歳、9歳、2歳〕

・運動会が終わった後、しばらく経って急に泣くのが収まったのです。運動会までずっと縄跳びの練習を毎日やっていたのですが、早生まれの息子はうまくできず、それがイヤだったんだなあと理解できました。でも、運動会が終わった後は急に自信がついたのか、縄跳びをどんどんやるように。それからチャレンジ精神に勢いがついて、自転車・縄跳びと、どんどんできるようになりました。〔Mさん、子ども6歳、2歳〕

・私と一緒に保育園のプールに入ってから、本人なりに「水、大丈夫かも。みんなと一緒に入れて楽しかったし頑張ってみようかな」という気持ちを持てたようで、年中くらいから夏の登園を嫌がらなくなりました。一緒に入ってよかった~!〔Sさん、子ども10歳、6歳〕

・3歳から始まった毎朝の「私にへばりつき、ギャン泣き、保育士さんによるひっぺがし」は約1年続きましたが、どうやら私と離れるのが悲しくて怖くてたまらなかったようです。自分の気持ちがうまく伝えられるようになり、先の見通しができるようになった4歳くらいから、かなり落ち着きました。1年間の闘い(!)がやっと終わって、ホッとしましたが、なんだか気が抜けた、という感じでしたね。〔Tさん、子ども9歳〕

「なんとなく行きたくない」「嫌なことがあるから行きたくない」。小さな子どもだって、いろいろ思うところはあるし、感じることもある。大人と一緒なんです。大人はなんとか気持ちに折り合いをつけて頑張れるけど、子どもはそれがなかなかできないものです。

原因があるなら、それを一緒に考えて解決してあげることも大切ですが、なにより子どもの気持ちに寄り添って、いつもと変わらず笑顔で接してあげることが一番なのかもしれません。

毎日「嫌だ」と泣かれたら、もちろん心配になるし、続くと精神的に参ってしまうこともあると思います。でも、長い目で、子どもが自分の力で前向きな気持ちになれるお手伝いをすることもママの大切な役目なんではないでしょうか。それは、必ず子どもの心の成長につながるはずです。

ちなみに、同じく登園拒否がひどかった筆者の長男(12歳)にその当時のことを話したら、「え? マジ? ぜんぜん覚えてない...... そんときはごめん」ですって(苦笑) いつかこうやって、笑って思い出話にできる日が来るといいですよね。

【ライター 田崎美穂子】

元大学出版会編集者、大学生向けのテキスト編集を担当。小学校5年、3年、1歳児の母。ママ友ネットワークを駆使した共感できる記事を執筆

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