小学生とスマホ、SNS。知っておくべきトラブルとリスク

ツールに振り回されるのではなく、使いこなせるように。安全な方法、わが家のルール、潜む危険はきちんと子どもに教えていきたいですね。

今や都内の小学生は高学年にもなると、3人に1人は携帯やスマホを持っているのだとか。

今回は小学生とスマホやSNSについて、使い方や実際に起きたトラブルをご紹介します。実を言えば、わが家の小学校5年生の次男にもつい最近、親が驚くようなキッズ携帯事件が発生しました......。

そんな話題も含めて、スマホを使う小学生へ教えたいことをお話します。

子どもにスマホを持たせるリスクを再確認

まずは子どもがスマホを使うことで起こりうるリスクについて、考えてみます。起こりうるトラブルは、「画面を見過ぎて目が悪くなる」といった、スマホというツールに関することだけではありません。そこから派生するLINEやSNSから生まれることが多いのを見逃さないようにしましょう。

対面でのコミュニケーション能力が身につかなくなる

スマホの一番の問題点は、相手の表情や仕草が見えないまま、コミュニケーションをとることではないでしょうか。子どもには、文字で書いてある言葉の意味を、相手が取り違える危険性があるということを教えるのが大事です。

例えば「バカ」という一言でも、言い方によっては友達同士のおふざけだったり、時には親しみを込めた表現になったりもします。でもスマホ上で「バカ」と書けば、書いた本人は冗談のつもりであっても、相手はかなりキツイ言葉として受け止めかねません。

場合によっては、カッとなることもあるでしょう。話し言葉と、文字にして残る書き言葉は、同じ言葉でも違います。些細なことですが、積もり積もれば大きなトラブルに発展してしまうこともあります。

何より小学生は相手との関係を築きながら、様々なことを学ぶべき時期のはずです。軽い意味で言った言葉が、どれほど相手を傷つけたか、相手の表情の変化を見て理解する体験は、心の成長に欠かせない経験ではないでしょうか。

スマホを与えることで、相手と対面で関わりながらコミュニケーションを学び、ひいては相手の気持ちを想像したり、思いやりの気持ちを学んだりする機会が減ってしまうのは、もったいないことのように感じます。

親の知らない「つながり」ができる

子どもが小学生くらいまでは何となくではあっても、子どもの交友範囲や行動範囲を親が把握できるはずです。

親同士で話したり、子どもが友達を誘う電話の内容を耳にしたりしながら、わが子を取り巻く環境を自然と把握できるでしょう。「学校での様子はどんな感じか、友達との関係はどうか」を知っておくのは親にとっては安心材料になります。

でもスマホだけで連絡を取り合うようになると、親には全く見えないところで、次々と新しいつながりが発生します。

中にはSNSを利用し、つながりの数にこだわる子も出てきます。見知らぬ相手と会う約束をする、なんてこともあるでしょう。子どもの成長と共に親に見えないつながりができるのは自然ですが、無制限に範囲が広がるツールを与えているリスクは念頭に置いておきたい点です。

キッズ携帯なのに、LINEできた!? わが家で発生したトラブル

リスクを勘案した上で、子どもには専用のスマホを持たせず親と共同で使う、キッズ携帯を持たせる、等の対応をしている家庭も多いですよね。

わが家では、小学5年生の次男にキッズ携帯を持たせています。キッズ携帯であれば、機能が限られており、実際には親との連絡くらいにしか利用できないと考えたからです。

友達との連絡や、ましてやLINEなんて利用できないはず、と私は思い込んでいました。しかし、次男は一体何をしたかというと......

彼は家庭用のiPadを利用してLINEアプリをダウンロードし、自分のキッズ携帯の番号で登録をしていたんです!

次男は友達にLINEやろうと言われ、スマホないしなあ、と思いつつもグーグルで検索したらタブレットでLINEできること知り、勝手に試していたのです。

他にも、iPod TouchをWi-FiにつなげてLINEをやるなど、スマホを持っていなくてもLINEができる抜け道は結構あります。最近はプレステヴィータのようなゲームでも通信できます。スマホだけに気をとられていると、思わぬところで「そんなやり方でできたんだ」という事態になりますので、注意が必要です。

わが家は「スマホもLINEも中学になってから」というルールなので、もちろん速攻却下しました。スマホや使い方について家庭でのルールを決めたら、守らせるのが大切です。一度そうした問題が起きたら、親は断固とした態度で対応しましょう。

小学校4年生くらいからは、簡単には折れない親の姿勢をしっかり見せなくてはなりません。

スマホを使わせる上で子どもに教えたい5つのこと

では、実際に子どもにスマホを与えたり、使わせたりする上で、親はどのようなことを教えたらいいのでしょうか。

話し言葉と書き言葉の違いを教える

きちんと自分が意図することを相手に理解してもらえるように文字にできるか、先述した「バカ」の例などを出しながら話すと分かりやすいのではないでしょうか。

メールやメッセージは、返信のスピードが勝負なのではなく「1度は読み返して、相手がどう受け取るだろうか」と考えさせるように教えていきましょう。逆に、傷つく言葉を言われても、文字通りに重く受け止めすぎる必要がないことも合わせて教えてあげるといいと思います。

使っていい時間を明確にする

食事中にはスマホをいじってはいけない、登校中の歩きスマホは厳禁といった基本的なルールを徹底させましょう。また「1日1時間」といった家庭内ルールを設定するのもいいでしょう。

インターネットやSNSにはリスクを伴うことを説明する

課金や違法なダウンロードなど、よく分からないまま利用してしまうケースもあります。個人情報が簡単に漏れてしまう危険性も具体的に教えてあげて下さい。

対面での会話の重要性を説く

例えば「顔色が変わる」という表現がありますね。青ざめる、カっと頬が赤くなり頭に血がのぼる。肯定しながらも唇を噛み締めている。表情や仕草を見て話しながら、相手の気持ちを察する力。それらがいかに大切であるかを折につけ、話してあげて下さい。

料金が発生していることを理解させる

スマホはタダではありません。料金明細を使い、実際に子供が「いつ・どこで・誰に」かけているのかを一緒に確認しましょう。毎月料金が発生し、親が支払いをしているのだから、親があなたの携帯を管理するのは当然と立場をはっきりさせるべきです。

スマホに振り回されず、使いこなせるようになるために

スマホやタブレットはこれからの時代に必要なツールのひとつです。ネットは既に子供たちのすぐ側にあり、SNSやLINEはもはや当然のコミュニケーションツールです。

でも、それはあくまで道具であるのだと早くから繰り返し教えましょう。道具は使い方を知ってこそ、便利なのです。そして間違った使い方をすれば大きなリスクがあることを教えるのは、道具を与えた親の務めです。

ツールに振り回されるのではなく、使いこなせるように。安全な方法、わが家のルール、潜む危険はきちんと子どもに教えていきたいですね。

【ライター 大橋 礼】

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌! 本とお酒があればよし。

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