市民による問いかけが都市を動かすーーまちの未来を問いかけるイベント「Future Catalysts PLATZ Vol.1」

従来の枠組みを超えて、新たな出会いと共創の機会を生み出していこうというこのプロジェクトが、今回「まち」をテーマに1dayイベントを開催します。

昨年スタートした博報堂とアルスエレクトロニカによる共同プロジェクト「Future Catalysts」。

従来の枠組みを超えて、産業、行政、地域社会の未来をつくる人たちとの、新たな出会いと共創の機会を生み出していこうというこのプロジェクトが、今回「まち」をテーマに1dayイベントを開催します。

「アルスエレクトロニカ」って?

と、その前に。アルスエレクトロニカの紹介をしなくてはいけないですよね。

「マチノコト」ではこれまでにも度々アートとまちづくりの関係について紹介してきましたが、「アルスエレクトロニカ」は、オーストリアのリンツで開催される芸術・先端技術・文化の祭典で、メディアアートに関する世界的なイベント。

そして、そのイベントを運営する先端テクノロジーとアートシンキングが未来社会に与えるインパクトと可能性を探求してきた、世界が注目する未来志向のクリエイティブ機関のことを指します。

ちょうどシーズン的には北米で「SXSW」というテクノロジーとエンターテイメントの祭典が行われている時期。大規模なイベントが街に与える影響はかなりのもの。

街を舞台にした大規模なイベントと、問いを投げかける強い力を持ったアートの組み合わせである「アルスエレクトロニカ」は街的にも注目です。

そんな彼らが開催するイベントがこちら。

Future Catalysts PLATZ Vol.1~みんなのクエスチョンが描く、「まち」の未来~

今までの「まちづくり」は、つくってもらうものでした。これからの「まちづくり」は、自分たちがつくっていくものへ。

今、まったく新しい「まちづくり」が日本各地、世界各地で始まっています。

そのきっかけは、アーティストや、サイエンティストなど、様々な市民が投げかける「未来への問いかけ」=クリエイティブ・クエスチョン。その創造性が結びつき、街を動かす大きな力になるのです。

市民それぞれが触発し共創する広場『Future Catalysts PLATZ』に、これからの「まち」の姿が集まります。第1回目は、2020年という大きなモメンタムを控える東京が会場です。

いっしょに未来の姿をのぞいてみませんか?

先日開催したマチノコト連続イベントでも、「問い」の重要性について触れました。今回紹介する「Future Catalysts PLATZ Vol.1」でもテーマとなっているように、市民から都市や街の未来に対して問いかけを行っていくことは非常に重要です。

マチノコト的に要チェックなのは、オープニングセッションと5つのラボによるプレゼンテーション。

オープニング・セッション「City to Citizen : 都市をつくる創造性」

2009年にEU「欧州文化首都(Cultural Capital)」に、2014年にはユネスコ「創造都市(the Creative Cities 〜City of Media Arts)」に選定されたオーストリア・リンツ市。その背景には、1979年に誕生したアートセンター、アルスエレクトロニカが地域の「創造的な触媒」として果たしてきた数々の功績が存在します。

アートを触媒に、地域社会と市民の活性化を実現したその戦略、そしてアルスエレクトロニカが描く都市の未来とは何でしょうか。第1部ではアルスエレクトロニカ アーティスティック・ディレクター、ゲルフリート・ストッカーの視点から、市民がアクターとなる「まち・都市」のあり方をお伝えします。

また、第2部では様々な分野で東京の文化発信に携わる方々をお招きし、都市、そして産業を、文化によってボトムアップしていく方法を互いにシェアするトークセッションを行います。

第1部 10:00 ~11:00

出演:ゲルフリート・ストッカー(アルスエレクトロニカ アーティスティック・ディレクター)

第2部 11:00 ~12:30

出演:ゲルフリート・ストッカー(アルスエレクトロニカ アーティスティック・ディレクター)、石綿祐子(公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 室長・プログラムディレクター)、林千晶(ロフトワーク代表)、永井一史(HAKUHODO DESIGN)、鷲尾和彦(博報堂 / Future Catalysts)

Open Citizen Lab プレゼンテーション(及び懇親会)

「Open Citizen Lab」に集まった以下の5つのラボによるプレゼンテーション。

  • A-Lab Co-Creation City 新たなつながりが「まち」の価値をつくる
  • B-Lab Re-BALANCE 都市と地方の新しいつながり方
  • C-Lab Engagement Space in the City 新たな公共空間をデザインする
  • D-Lab Magical Dialogue with Kids. 子どもたちとの創造的な対話でつくる、未来のくらし、わたしたち
  • E-Lab Digital Communities by Prix Ars Electronica 世界視点で見る創造的コミュニティの方法論

プレゼンテーションの後は、イベント参加者をまじえた懇親会が開催されるそうです。街や都市の未来について、柔軟に発想する良い機会となりそうです。都市や街に関心のある人はもちろん、アートイベントやクリエイティブな活動に関心があるも足を運んでみてはいかがでしょうか?

「Future Catalysts PLATZ Vol.1」の詳細はコチラからどうぞ。

イベントの概要

日時:

2015年3月22日(日)10:00〜21:00

会場:

虎ノ門エリア(2会場)

Good Morning Café & Grill (東京都港区西新橋2-16-6)

虎ノ門9森ビル (東京都港区愛宕1-2-2)

主催:

Future Catalysts -Hakuhodo × Ars Electronica-

協力:

オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム、森ビル

Webサイト:

(2015年3月16日の「マチノコト」より転載)