私たちの偉大な社会を救うために、やるべきことはこれだ。この情報は私たちみんなが待ち望んでいたものだ。これを実行すれば就任式の日にドナルド・トランプ大統領ではなくバーニー・サンダース大統領を迎えることができる。
.........実際、そんなことは不可能だ。思い付きで人を大統領に就任させられる抜け道などない。これはとても基本的な常識だが、それでもあなたはこの記事をクリックし、シェアまでした。さあこれからがこの記事の本題だ。
アメリカのSNSはこの数カ月、デマ情報であふれている。この問題は今回に限ったことではないが、今回の大統領選挙で爆発的に増えたようだ。まったく筋の通らない話を書いた投稿を次から次へと目にするのは、どちらの政党の支持者でも同じように直面する問題だ。
もっと危険なのは、一見して嘘だとわかるような突拍子もない話ではなく、くわしく調べなければ本当のことが分からない投稿だ。ここで大きな問題になるのは......普通の人はくわしく調べないということだ。
この記事の見出しを見て「シェア」ボタンをクリックする人はたくさん出るだろう。その人たちは本文をクリックして開くことさえしないかもしれない。彼らが実際に、この記事の文章を読むことは決してないだろう。皮肉なことに、この記事は、そういう人たちにこそ読んでもらいたい文章なのだ。
11月13日の夜にテレビ司会者のジョン・オリバー氏が的を射た指摘をしている。人々は聞きたいと思うことを与えられ、それを飢えた人のように貪り食っている。機能的社会で最も重要なのは、さまざまな情報に広く通じている市民だ。いまいるのは、無知なばかりか、誤報をも鵜呑みにした大衆だ。恐るべき事態だ。
この問題とどう向き合えばいいのだろうか? 簡単だ。ちょっと作業をすればいい。それがどういうことか長い論文を書くことだってできるが、それを全部読み通せるほど辛抱強い人はいないので、「インターネット・ミーム(ネットを通じて拡散されやすい性質を持つコンテンツ)」になるように、5つの簡単な手順を紹介しよう。
1. まず読むこと。
シェアはその後で。恥ずかしながら、私自身も見出しで判断してコメントやシェアをしたことがある。これが一番してはいけないことだ。手抜きは止めること。
2. 情報源(の情報源)をチェックすること。
ニュー・メディアの時代には、本物で根拠がしっかりした情報は伝統的な情報源以外から来るが、同時に大量のゴミ情報もやって来る。事実や数値、引用を投稿する記事は、その情報源を示すべきだ。やつらの主張に裏付けがないなら、放っておくことだ。
3. 使い古された話に注意すること。
デマ情報問題を生む原因の一つになっているのは、古い話が今起きているかのように提示される場合だ。読み進む前に記事に書かれている日付を確認すること。別の時期に書かれた記事がとても多く、その記事が話題にしていると思ったことが、現在の出来事には無関係だと知って驚くだろう。
4. 事実を重視するなら、明らかに偏った記事は無視すること。
偏った見方をしたり、ある話に立場を示したりするのは、それ自体悪いことではない。間違いとなるのは、このような考えを偏りのない事実と受け取る場合だ。始めからそのようなサイトを避けるだけで、こうしたことを一切避けることができる。保守、リベラル、民主党、共和党などの言葉をサイト名に使っているところは、自分たちがいかに偏っているか宣伝しているようなものだ。自分たちの「泡」に閉じこもって暮らすつもりなら問題ないが、こういう話が全体像を写し出しているという妄想をどうか持たないで欲しい。
5. Googleを使うこと。
神様(とセルゲイ・ブリン)は訳あってGoogleを我らに授けられた。信じられないような話や情報源のない話を目にした場合、あるいは情報源があっても、それを確認すること。同じ事実が複数のチャンネルで報じられているかどうか確かめる。誰かがその事実に異議を唱えていないか確かめる。それらの記事を読んで自分の考えを決めること。
もし私たちみんながこの簡単な手順を踏むことができれば、私たちの社会はより良い場所になるだろう。私たちはみんな意見や学んだ知識を持っている。それが何も悪いわけではないのだが、私たちは全員が少なくとも事実と現実に基づいた出発点からスタートすることはできないものだろうか?
実際には、筋の通らない話をシェアするとあなた自身の信用が落ち始め、あなたは馬鹿と思われる。信じてほしい。私も経験済みだから。
では、この記事をシェアして下さい。お願いします。
ハフィントンポストUS版より翻訳しました。