経営者の声 【Travel.jp 柴田啓氏】 ~Never too late!~

柴田啓氏「課題解決の基本はロジカルに考えることです。ロジカルに考え、数字を分析する」

こんにちは。早いものでもう初秋ですね。

季節の変わり目、元気にお過ごしでしょうか?

弊社ではベンチャーから大企業まで、さまざまな業界の代表、役員の皆さんを中心に話し方・プレゼンテーションの研修をさせて頂いています。

そこで今回からは企業の代表にお話を伺いご紹介します。トップバッターは「Travel.jp」という旅行比較サイトを運営されているベンチャーリパブリック代表 柴田啓さんにお話を伺います。皆さんも、Travel.jpきっと利用されたことがあるのではないでしょうか?

私はベンチャーリパブリックTravel.jpとなっていませんでしたが、前から利用者でした。

大塚美幸(以下:大塚) 今日は貴重なお時間をありがとうございます。

柴田啓氏(以下:柴田) こちらこそ、ありがとうございます。

大塚:順を追って話をお伺いします。どんなきっかけで起業されようと思われたのでしょうか?

柴田:三菱商事在職中にハーバードビジネススクールへ留学したんですが、そこで現副社長の柴田健一と出会ったことがきっかけです。

同じ名前ですが血縁関係はありません(笑)。

彼と話したら僕とかなり似通ったビジネスプランをもっていて、考え方に共感する点も多く、もし起業するとしたらパートナーは彼であることを確信しました。分担も自然と決まっていきました。

大塚:起業してからはどんな道のりだったのでしょうか?

柴田:これまで15年以上良い時期も大変な時期もあり乱気流を乗切ってきました。

大塚:創業時、大変だったことはなんでしょうか?

柴田:資金、人、組織といろいろあります。人に絞って考えるならばモチベーションのギャップです。

知らない会社、ベンチャーに良い人材はいきなり入ってくれません。

当時は「スタートアップ」なんて言葉もなかった。

そういう状況で、どう専門的な知識を持った人たちを口説いて協力してもらうか苦労しました。

自分たちが思い描いている「夢」「Vision」「どう変わりたいか」を各分野の方々に分かりやすく地道に伝えていきました。

大塚:人材はどの分野が最も大変でしたか?

柴田:総務や人事などは、最初は採用できたとしても、定着してもらうのが大変です。

起業したばかりの頃はアウトソースするもの良いかもしれません。

ただし上場となると話は別です。上場を見据えたら、人を探して内部を整えることが大切です。

大塚:上場もご経験されているからこそ分かることですね。今度は資金面についておしえてください。どのような状況だったのでしょうか?

柴田:2001年資金調達をしようとしたら.comバブルがはじけました。

社内ベンチャーなどではないので資金調達も自分たちで行いました。大変な状況でしたが何とか資金調達し株保有率1%未満で会社を始めました。

2008年に上場した時も、上場1ケ月後にリーマンショックが起き、この時も資金繰りは大変でした。大小ありますが、非常事態をどうくぐり抜けていくか本当に大切です。

大塚:その点だけでも、どれくらい大変かイメージ出来るようですね。実際、どのように乗り越えられたのでしょうか?

柴田:課題解決の基本はロジカルに考えることです。ロジカルに考え、数字を分析する。

何を話したいのか?それは、どういう順番が良いのか?

判断できない人は現状の分析が出来ていないのかもしれません。

これは小さなプロジェクトを遂行する時も、会社を運営するときも同じです。

海外を相手にすると、特に論理的な考えに基づいて話すことが厳しく求められます。

論理的でない情熱は続かないと思うんです。

大きなことも小さなこともパートナーである柴田健一と相談して決めてきました。

大塚:なるほど。弊社の研修でも伝えるコツは「論理思考+情熱」とお伝えしています。頭の中が論理的に整理できるからこそ決断もでき、会社の皆さんにも的確に伝えることができるんですね。

大塚:上場も経験されている柴田さんなので上場と非上場のメリットとデメリットもお話頂けますか?

柴田:メリットは社内組織、特に管理系が強くなることです。目標に向かってスピーディーに団結して進むことが出来ます。

デメリットは意思決定が遅くなること、経営の自由度が減ることです。

大塚:では起業家・経営者として必要なことは何でしょうか?

柴田:経営者にはARTとSCIENCEが必要だと思います。運と論理思考です。

もしこれから共同経営者を選ぶのならば、数字、IT、コミュニケーションなど、自分とは専門分野が違う人を選ぶことをオススメします。

成功しているGoogleやAirbnbを見ても、共同経営者が見る分野を分担すると失敗しにくいと思うからです。

1つだけ注意すべきは、論理的な思考が出来ない人を選ばないということです。

あと経営者は万能ではなくていい。必要な部分は助けてもらえることも必要なことです。

大塚:日々、柴田さんが心掛けていらっしゃることは何でしょうか?

柴田:企業価値の最大化です。株価や利益だけでなく、もっと深く企業価値を最大化したいと考えています。

大塚:では最後にこれから起業したい方、産声をあげたばかりの起業家向けにメッセージをお願いします。

柴田:Never too late!人生において遅すぎることはありません。

やりたいこと、夢に向かって進んでください。応援しています。

大塚:貴重なお時間をありがとうございました。

柴田:こちらこそ有難うございました。

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