結婚は女性にとって「成功」ではありません

もう2016年なのに、プロポーズは女性にとって学問や仕事の成果よりもすごい出来事だと考えられている。
Newlywed couple dancing at reception
Roberto Westbrook via Getty Images
Newlywed couple dancing at reception

3カ月前、ボーイフレンドのクレイグからプロポーズされた。嬉しくて涙が出た。なんだかんだ言っても、これまでにないほど特別で、嬉しくて、感動する瞬間だった。

でも、婚約したからといって何かを成し遂げたことになるだろうか? そんなことはない。

婚約した今だから言えることをいいたい。婚約していなければ生意気に聞こえたかもしれないから。でも、婚約しようがしまいが私の意見は変わらない。私が言いたいのは「婚約や結婚は成功ではない」ということだ。

女性のみなさん、「何言ってるの!」と怒り出す前にちょっと聞いて欲しい。

私は不満に思っている。今はもう2016年なのに、プロポーズは女性にとって学問や仕事の成果よりもすごい出来事だと考えられている。大学卒業や就職、昇進も祝福されるけれども、結婚を報告したときの熱狂に比べれば足元にも及ばない。少なくとも私の場合はそうだった。

「仕事について尋ねられるより、人間関係や婚約、結婚について質問される方が多いことが気になっていた」

周囲が大喜びしてくれるのはとても嬉しい。だけど、なぜ学業や仕事の成功より結婚が重要視されるんだろう?

1950年代、女性の多くは主婦だった。結婚は究極のゴールだと見なされていたから、妻であることと女性であることはイコールだったのだ。だから、夫となる男性を見つけるのが大事な仕事だったと理解できる。

でも今は事情が違う。現代の女性たちは、結婚相手を探す以外にも多くの活動をしている。

起業家、弁護士、教師、CEO、投資家、デザイナー、研究者、ライター、コンサルタント。女性は多くの職業に就いている。大学に進学し、修士号や博士号を手にしている。出世階段も登るため、身を粉にして働いている人もいる。政府の要職に就いている人もいれば、イノベーションで世界を変革している人もいる。

そういった女性の多くは結婚していけれど、結婚しているかどうかで自分を判断されることは決してない。

私は以前から、仕事について尋ねられるより、人間関係や婚約、結婚について質問される方が多いことが気になっていた。それはここ3カ月間に限ったことでない。ずっと「婚約はいつ?」とか「クレイグとはどうなの?」といったことばかりを聞かれててきた。「仕事は順調?」とか「最近はどんな仕事をしているの?」ということよりも。

だけど、それを責めることはできない。私だって、他の女性たちに仕事よりも恋愛のことを多く尋ねてきたから。結局のところ、私たちは広告に、指輪をはめてもらうことが女性の至上命題だと思い込まされているわけだ。

でも、そろそろ社会全体で、女性にとって何が一番大切なのかを考え直すときが来ていると思う。

努力して手に入れた学業や仕事の成果より、結婚の方がすごいと考えられているのはおかしいと私は思っている。結婚するのに必要なのは、結婚に同意する相手だけで、頭の良さや、やる気、特別な能力はいらない。一方で、学校に入って学位を取得し、仕事に就くには相応の努力が必要だ。

「そろそろ社会全体で、女性にとって何が一番大切なのかを考え直すときが来ている」

とはいえ、結婚は何も成し遂げないと言っているわけではない。プロポーズを受けたり、結婚式を挙げたりすることが成功ではないけれど、お金のやり繰りや、病気、子育て、その他ストレスを感じるひとつひとつの出来事を、パートナーと乗り切るのは大仕事だ。50%以上の結婚が離婚で終わるこの世の中で、カップルで居続けることは偉業だ。

もう一度言うけれど、結婚は間違いなく人生の一大イベントだ。「最高のパートナー」が見つかるのはかけがえのない喜びだ。しかしもう、結婚指輪で女性の価値が決まる時代ではない。あなたの姉妹や女性の同僚、親友の結婚が決まった時には、大喜びしてあげてほしい。ただ、彼女たちがマネージャーに昇進したり、修士号を取ったり、起業した時に、(結婚するとき以上とは言わないから)せめて同じくらいに大喜びしてあげて欲しいと思う。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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