中国に初期のホモ・サピエンス

道県(中国南部)の福岩洞で解剖学的現生人類の47本の歯が見つかった。

道県(中国南部)の福岩洞で見つかった解剖学的現生人類の47本の歯は、少なくとも8万年前のこの地域に解剖学的現生人類がいたことを示しており、さらに、この年代は12万年前までさかのぼる可能性もある。これは、レバント地方やヨーロッパに現生人類が現れた時期より3万~7万年も早い年代である。今回見つかった現生人類は、中国北部および中央部にいたヒト族と比べてはるかに現代人的な形態をしていた。この発見によって人類史の複雑さがいっそう深まり、未発見の事柄がまだたくさんあることが明らかになった。

今回見つかった47本の歯。

Credit: S. Xing and X-J. Wu

Nature526, 7575

2015年10月29日

原著論文:

doi:10.1038/nature15696

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