頭蓋プラコードと神経堤は共通の進化的起源を持つ

神経板境界部全体が、拡張された原始的プラコードの特性を持つことを示している。
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脊椎動物の特徴の1つは、神経堤と呼ばれる胚性組織の存在である。

しかし、神経堤がある部位には頭蓋プラコードも存在しており、プラコードと神経堤のどちらが先に生じたのかを知ることは難しい。

尾索動物(被嚢類)の胚性神経組織は両方の特性を持つことが知られており、M Levineたちは今回、尾索動物のカタユウレイボヤ(Ciona intestinalis)の幼生で神経板境界領域の発生を遺伝学的に解析し、神経板境界部全体が、拡張された原始的プラコードの特性を持つことを示している。

彼らはプラコードが神経堤の進化に先行していたと結論し、ホヤの神経板の区画化に用いられる遺伝子ネットワークが、脊椎動物の頭蓋プラコードと神経堤を区別する基盤となっていると示唆している。

Nature560, 7717

doi: 10.1038/s41586-018-0385-7

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