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2018年03月30日 17時13分 JST | 更新 2018年03月30日 17時13分 JST

分子の作り方を自ら学ぶコンピューター

2015年以前に発表された実質的に全ての反応について訓練を行った。

RegenerationX via Getty Images

文献から自動的に情報を取り入れる化学反応データベースによって、合成目標分子をどんどん小さい構成要素に分割していくという化学合成計画が、この数十年で非常に容易に立てられるようになった。

しかし、依然として人間がこうしたデータベースを手作業で検索して、最良の分子合成方法を見いださなければならず、多くの段階と選択が必要である。

コンピュータープログラムに合成「規則」をエンコードすることによって、ある程度の自動化は達成されているが、この過程には多くの規則と巧妙さが関与するため時間がかかる。

今回M Wallerたちは、化学合成計画の立案にディープニューラルネットワークを利用している。彼らは、アルゴリズムが「規則」を自ら学習して訓練セットに含まれていないさまざまな小分子の合成経路を予測できるよう、2015年以前に発表された実質的に全ての反応について訓練を行った。

二重盲検試験では、熟練した化学者が、アルゴリズムによって見いだされた解と文献から得られた解を区別できなかった。

Nature555, 7698

原著論文:

Planning chemical syntheses with deep neural networks and symbolic AI

doi: 10.1038/nature25978

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