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地球の上部マントルにおける地震波の速度と減衰の水平方向の変化を用いて、その根底にある性質を調べることができる可能性がある。
構造的に結合した水は、そうした地震波測定に大きな影響を及ぼすと考えられている。
C Clineたちは今回、これを調べるため、地球の地表下にあるありふれた鉱物であるカンラン石の地震波特性に対する水の影響を評価し、地震波の速度と減衰は、水含有量の影響をほとんど受けないことを立証している。
地震波特性に大きな影響を及ぼしているのは、水含有量ではなく、課された酸化還元条件とそれに伴う欠陥の化学的性質のようであり、地球上部マントルに見られる低速度層や高減衰構造の原因は、水含有量の増加ではないことが示唆された。
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Nature555, 7696
原著論文:
doi: 10.1038/nature25764
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