最近、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のLHCbコラボレーションが、内部の2つのチャームクォーク間の結合エネルギーが大きいダブルチャームバリオンを発見したと報告した。
今回M KarlinerとJ Rosnerは、この強い結合エネルギーによって、クォークの再配置が可能になり、重水素とトリチウムの核融合反応に類似したクォークレベルの融合によってエネルギーが放出されると報告している。
彼らは、2つのボトムクォーク間の結合エネルギーはさらに大きく、こうした発熱を伴った再配置が生じて、非常に大きなエネルギーが放出される可能性もあると指摘している。
Nature551, 7678
原著論文:
Quark-level analogue of nuclear fusion with doubly heavy baryons
doi:10.1038/nature24289
【関連記事】- 反陽子の磁気モーメント
Nature550, 7676 - 反水素のスペクトルを評価する
Nature548, 7665 - まれな崩壊を探して
Nature544, 7648 - 暗黒物質を見通す窓としてアクシオンを評価する
Nature539, 7627 - ハドロンを作る
Nature534, 7608