二次元材料のための高分解能電子顕微鏡

2つの原子間の最小分解距離を調べることができた。
Ken Lucas via Getty Images

今回、高感度の電子検出器と、タイコグラフィーと呼ばれる回折撮像技術を組み合わせて、二次元材料を損傷させることなく調べるのに十分に低いビームエネルギーで、情報限界がわずか0.4Å以下の画像を得たことが報告されている。

単層MoSと、一方のシートが他方のシートに対して回転しているねじれたMoS二重層が調べられた。この二重層の構造によって、2つの原子間の最小分解距離を調べることができた。

今回の成果は、低いビーム電圧であっても、従来の電子撮像技術と比較して、画像分解能とコントラストをかなり向上させることができると主張するものである。

この方法は、線量の影響を受けやすい他の材料のサブオングストロームの特徴を明らかにする効率的な手段となる可能性がある。

Nature559, 7714

原著論文:

doi: 10.1038/s41586-018-0298-5

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