血液中に存在する血小板は、止血に関わる幅広い機能を果たす小型の円盤状細胞である。この血小板が薬剤送達系の基盤を作るための最有力候補として選び出されたのは、その特性のためである。今回報告されたナノ粒子を使った新しい送達プラットフォームでは、ポリマー状のナノ粒子がヒト血小板の細胞膜に封入されている。著者たちは、血小板細胞膜で覆ったこのようなナノ粒子が、心血管疾患のラットモデルと全身性細菌感染のマウスモデルで抗生物質の送達に使えることを実証している。
Nature526, 7571
2015年10月1日
原文:
doi:10.1038/nature15373
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