chipurasushusho

債務粉飾の発覚から約6年、緊縮策でギリシャ経済は4分の3以下に縮小した。自由と民主主義が繁栄をもたらすというEUの理念は「負け組国家」に屈辱と絶望を焼き付ける呪いと化している。
ギリシャで財政緊縮策の受け入れを争点に行われた国民投票は、緊縮策への反対が賛成を大きく上回った。
緊縮財政がギリシャに与えた8つの傷跡とは何か。今後さらなる困難が待ち受けるギリシャが、すでに陥っている現状をまとめてみた。
ごく短期的には、金融市場は、ギリシャのユーロ圏からの離脱、それに伴う南欧諸国の格下げリスクを懸念、質への逃避を高める可能性がある。海外からの資金調達にさほど依存していない日本は質への逃避先となり、為替市場ではある程度、円高が進むことも考えられる。
国際通貨基金(IMF)は7月1日の声明で、30日夕方に返済期限をむかえたギリシャからの約15 億ユーロ(約2000億円)の債務が返済されなかったと発表した。
EUはギリシャ向け金融支援の期限を延長せず、予定通り終了すると決めた。EU側が、事実上の最終通告を突きつけた格好だ。ギリシャのツィプラス首相は議会で
ギリシャ支援をめぐりブリュッセルで25日開催されたユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は、双方の溝が埋まらず、協議は再び物別れに終わった。
ギリシャのラファザニス・エネルギー相は10日、ロシアからトルコにロシア産天然ガスを運ぶガスパイプラインをギリシャまで延長する計画について、ギリシャは参加することで近く最終合意するとの見通しを示した。
多くの日本人に「ヨーロッパは一体どうなるのだろう」と思わせているのが、ギリシャ危機の再燃である。
欧州連合(EU)主導の緊縮策の見直しを求めているギリシャのコジアス外相は10日、ドイツのシュタインマイヤー外相とベルリンで会談し、第2次世界大戦中のナチス・ドイツ占領による損害の賠償要求を検討中だと伝えた。シュタインマイヤー氏は「賠償問題は解決済み」と拒否した。