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アメリカのオバマ大統領は8月31日、ホワイトハウスで声明を発表し、対シリア軍事行動を決断したことを明らかにした。軍事行動には議会の承認を求めるとも語った。具体的な行動開始時期は明言しなかった。
アメリカのケリー国務長官は8月26日、シリアの化学兵器使用疑惑をめぐり、国際社会は責任の所在を明らかにするため、立ち上がるべきとの見解を示した。
アメリカ政府高官は8月25日、シリア首都ダマスカス郊外での化学兵器使用疑惑をめぐり、アサド政権が使用したことに「疑いの余地はほぼない」との認識を示した。高官は、政権側の化学兵器使用の根拠に関して「被害者の数や症状、アメリカと他国の情報機関(の分析)に基づいたものだ」と述べた。ただ、確定までには時間を要する見通し。
シリア内戦が泥沼化する中、苦戦が伝えられる反体制派側から、首都ダマスカス郊外の戦闘で8月21日、アサド政権側が「毒ガスを使用し、1300人以上が死亡した」との主張が飛び出している。政権側の軍報道官は「でたらめであり悪質なプロパガンダだ」と反論し化学兵器の使用を否定した。
シリア政府は29日、中部の都市ホムスで反体制派が拠点としていたカルディヤ地区を奪還したと宣言した。国営テレビが伝えた。政府軍は先月も、反政府勢力がレバノンからの武器の調達の拠点としていた国境沿いの町、クサイルを奪還していて、反政府勢力の重要拠点に対し一段と攻勢を強めている。
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産で、シリア西部にある十字軍の城「クラック・デ・シュバリエ」が、シリア軍に空爆され、一部が破壊されたもようだ。12日撮影とされる映像がインターネット上に出回っている。13日までにインターネットの動画投稿サイトに掲載された映像では、山上のとりでが空爆を受け火柱が上がった直後、建物の一部が砕け煙とともに飛び散る様子が映っている。また映像には、爆撃したのはアサド政権の戦闘機だと叫ぶ撮影者の声も入っており、城は反政府勢力に使われていたものと見られる。