先日開幕したテニスの「ウィンブルドン」(全英オープン)。注目の錦織選手は残念ながらケガのため、2回戦で棄権となりました。
テニスでは「グランドスラム」と呼ばれる4大大会があります。1月の全豪オープン、5月の全仏オープン、ウィンブルドン、そして8月の終わりに開幕する全米オープンです。
この中で最も歴史があり、権威にある大会として位置づけられるのがウィンブルドンです。それはソーシャルメディアのファン数でも証明されています。
スポーツマーケティングの専門会社であるレピュコムが調査したところ、ウィンブルドンは「Facebook」「Twitter」「Instagaram」で、全豪、全仏、全米よりも多くのフォロワーやファンを持っており、合わせて410万以上にもなります。2番目は全仏で370万です。
それぞれの大会において、最もポピュラーなキーワードとハッシュタグを追跡して分析したところ、ウィンブルドンは単に数が多いだけでなく、"より騒がしい"ファン層を持っています。
Twitterにおける"バズ"では、昨年の決勝のピーク時に58万5000もの投稿数がありました。この数字は全米オープンのほぼ倍(29万7000)になります(全仏:34万6000、全豪:33万5000)。このファン層の存在により、ウィンブルドンのFacebook、Twitter、Instagaramは更に価値を高めています。
レピュコムが持つソーシャルメディアの評価方法で測定すると、ウィンブルドンのSNSでの投稿の価値は、他のグランドスラムに比べ、33%も高くなり、大会スポンサーにとっても大きなメリットとなります。
ウィンブルドンの投稿の特徴は動画や写真を多く含むことです。昨年の大会で言えば、全仏(25%)、全米(15%)、全豪(14%)と比べ、ウィンブルドンのTwitterは34%が動画や写真を含んだものになっています。
そして今年の大会直前の1ヶ月間では、ほぼ全てのツイートに動画か写真が含まれており、「いいね!」やコメント、シェアをする割合(エンゲージメント率)を押し上げています。
ウィンブルドンはその伝統と格式から、コート上での露出が限られていますが、ソーシャルメディアはそれを補って、スポンサー企業に魅力的に映るために極めて重要です。
宣伝色が薄く、信頼できるソーシャルメディアでのアプローチは、従来の宣伝広告よりもはるかに人を惹きつけ、より良い投資効果を提供できる可能性があります。今年で言えば、「Jaguar」によって、ウィンブルドンの歴史コンテンツが提供されました。
ソーシャル上における、ウィンブルドンのファン数の大きさ、そしてエンゲージメント率の高さは、パートナーとなる企業にとって、潜在的な新規顧客にアプローチできる大きなチャンスを生み出すでしょう。