私の人生において双子を育てる経験は、信じられないくらい素晴らしく、ユニークで、楽しく、やりがいのある経験であり続けてきた。娘たちが成長し、一緒に学ぶ姿を見るのは、私の原動力であり続けてきた。それは私に元気と勇気を与えてくれ、毎朝起きて、また一から全部をやる気力を与えてくれる。簡単なことではない。事実、毎日きついことが多い。自分が持っている全てのものを、いやもっと多くものを要求してくる。双子の親でいるということは、ユニークな挑戦を体験させてくれること。以下はそのうちのほんのいくつかだ。
1. 水泳教室(もしくは、友達と泳ぎに行くこと)
2人の幼児とプールで泳ぐのは、のんびり楽しい1日に聞こえる? それは大きな間違いだ。あなたの2人の子が驚異的な水泳能力を持っていない限り、友人同士で泳ぎに行こうという誘いは丁重にお断りした方がいい。
水遊びは結局チームワーク活動で、双子を連れていくなら両手がもう1セット必要だ。大きなプールで泳ぐのではなく、代わりに友達を自宅に招いて、子供たちには赤ちゃん用プールで水遊びさせよう。このやり方なら、みんなが遊べるし、パニックになることもないし、そして何より重要なことに、安全でいられる。
2. 病気に次ぐ病気、または2人同時に病気になる
病気の子供を世話するのは大変な仕事だ。めそめそ泣き、大泣き、大騒ぎ、かんしゃく。睡眠サイクルは崩れるし、それに襲ってくるあの救いようのない感覚。トンネルの終わりにちょうど希望の光を見たかと思った瞬間、もう片方の子が病気の兆候を見せる...。
解放される日まで踏ん張ろう。少なくともあと何日かは家にいて、すべてを一からやり直すのだ。忍耐力は激減し、エネルギーは消耗し、正気でいられるかが試される。でもご心配なく、それもいつか終わりが来る。「嵐から出てきた君は、そこに足を踏みいれたときの君じゃないっていうことだ(村上春樹)」
3. 公園に行くこと
2人の走る幼児と公園に行くと、あなたは周りから方向感覚を失って走り回っているニワトリのように見えていることだろう。子供たちはいつだっていろんな方向を探検したがるため、2人を一か所に集めるために追いかけっこをして回ることになる。
ときに他のお母さんたちが羨ましくなったりさえする。1人の幼児の安全を確保さえしておけばよく、1人だけ楽しませておけばいいお母さんたちが。彼女たちを羨望の眼差しで眺める。他の親とおしゃべりしていたり、何の気なしに携帯をチェックしていたりする様を。
あなたは真剣に赤ちゃんひもの購入を考え始めたりするかもしれない。それから、完全に周囲から塀で囲われた公園に行くことを。
4. 分身の術を使いたくなる
2人の泣いている赤ちゃんを同時にあやそうとしたことはあるだろうか? はっきり言って最悪だ。あなたの膝には十分なスペースがないし、最低でももう2本の腕がいる。幸いなことに、床に座れば、おそらくつかの間は両方をあやすことができる。彼らがお互いをあなたの膝から落とそうと押し合いへしあいし始めるまでは。
5. 分け合うこと
双子は分け合うことがとても上手だと思われていないだろうか? もしあなたの子供たちが私の子供たちと似ているなら、おもちゃを巡って争うのが日常茶飯事だろう。ひとりがおもちゃを地面から拾い上げれば、それは突然もう一方にとって信じがたいほど魅力的になる。審判の役割に疲れてきたら、全部のおもちゃをふたつ買い始めるかもしれない。いつかは共有することを学んでくれると淡い期待を抱きながら...。
6. もう一方の親を解放してあげること
双子の育児はチームワークだ。残念ながら、これはつまり、どちらの親にも休憩の時間がないということだ。パートナーから「君が美味しい温かい食事を食べているあいだ、赤ちゃんを見ていてあげるよ」という申し出があることは少ない。どちらかというと、お互いに頻繁に目配せをしながら一息入れるといった具合だ。子供を追いかけながら食べ物を口に放り込むあいだに。
7. かんしゃく
メルトダウン。発作。どう呼んでもいいが、それは最悪だ。それは小さい子が我を忘れたときの結果。両手に持つプレッツェルがない、ショッピングカートに座る場所がない、他の誰かとまったく同じおもちゃを持っているけど、その子が持っているおもちゃが欲しい、オムツ替え、などなど。時には怒りたくなるし、イライラさせられるし、屈辱的なこともある。1人のかんしゃくも悪いが、2人のかんしゃくはもっと悪い。断然悪い。
8. 2人の幼児を車に乗せること
これについてはいろんな意見のブログ投稿があるが、これだけは言っておこう。「自動スライドドア」だ。あなたは、2人を同時に車に運び込みたいのだ。あの小さな竜巻たちは、ひとりで家に置いておくと大変なことになる。子供たちを車に連れていくとき、あなたの自動スライドドアは大きな意味を持つだろう。これのおかげで迅速に子供たちを座席に乗せて、発車できる。子供にシートベルトをかけたら、他のもろもろ(おむつバッグとか携帯とか)を引っつかめる。私が言おうとしているのは、ミニバンを買おう、ということだ。恥をしのんで、ごついワゴンを受け入れよう。
9. ベビーカーという足かせ
しばらくのあいだ、ベビーカーを離れることはないだろう。それでもいいのだ。ダブルベビーカーはあなたの独立、正気、可動性を保ってくれる。ひとりっ子の親とは違って、子供と気軽に家を飛び出せないし、抱っこひもだけでは飛び出せない。子供は2人、つまり重さも2倍だ。ベビーカーに慣れよう、それは絶対に必要になる。
10. 現実に留まること
あなたは2人の子の世話と、それに付随するいろいろなことでとても忙しいので、一日が一瞬え過ぎていくように感じるかもしれない。ものすごくたくさんやることがあり、誰かが常に何かを必要としている。一瞬が何時間かの中に溶けて消え、何時間かが数日の中に溶けて消える。絶え間ない仕事とカオスは2人の幼児を一度に育てるのに付きものだが、その中で時間があっという間に過ぎ去るように感じるかもしれない。
そんなときは、現実に留まっているのが難しい。娘たちが何かすごく特別なことや、「双子っぽい」ことをするとき、私はそれを見るために何かをしている手を止める(もしくは、その瞬間を記録するために携帯を引っつかむ)。味わうのに値するのは、こういう瞬間なのだ。あなたの手をひっぱり、自分にあるのはすごく特別なものなんだと思い出させてくれるのは、こういう瞬間なのだ。そうできるあいだに、こういう瞬間にしがみつこう。そしてその甘い思い出を吸って1日を切り抜けるのだ。ここで得たパワーは後で絶対に必要になる。
双子の親でいるのは楽な仕事ではない。食料品店で恥をかいたりする日もあるし、エネルギーを最後の一滴まで絞りとられる日、忍耐をはぎとられる日、自分が正気かどうか自問しなければいけない日もある。
それでも、合間に特別な瞬間が訪れるのだ。
彼女たちがお互いを思いっきり笑わせている瞬間。彼女たちが優しく私の手を握り、みんなで一緒に歩く瞬間。影からそっとのぞくと、彼女たちが2人で踊っていた瞬間。
これがすべてに報いてくれる瞬間なのだ。あれやこれやの合間に、こういう瞬間が、私を最高に楽しませてくれる。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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