骨折が人生の転機でリモートワーカーへ。新しい働き方を伝えたい!

複数の出版社勤務を経て、エディター・ライターとして活躍する長岡宏江さん。現在の働き方やその思いにフォーカスしてみました。

エディター・ライターとして活躍する長岡宏江さん。複数の出版社勤務を経て、以前から興味があった女性に関する分野のエディター・ライターに転身し、フリーランス・リモートワークの道へ。今後は、働く女性が生きやすい世の中にするため、リモートワーカーの働き方をもっと広めていくことを目標にしているそう。現在の働き方やその思いにフォーカスしてみました。

長岡宏江(Hiroe Nagaoka)/フリーランスエディター・ライター

明治大学卒業後、主婦の友インフォス情報社入社。女性誌や女性向け実用書を多く手がけたのち、幻冬舎メディアコンサルティング入社。同年、サニーサイドアップの会社案内『原色しごと図鑑』にて日本広告BtoB銅賞受賞。その後、ベネッセコーポレーションに入社し、保護者冊子、子ども向け知的好奇心雑誌などを担当する。

2014年にWEBベンチャーに入り、女性向けWEBメディアのコンテンツプランナーとして活躍。

2015年フリーランスのエディター・ライターとして独立し、多くの女性向けWEBメディア、様々な出版社の編集などを手がける。

女性に関する分野の仕事にチャレンジしたかった

―現在はどんなお仕事をされていますか?

長岡さん(以下敬称略)女性向けWebメディアで美容やメイク、ライフスタイルなどの記事を執筆しています。1日3本から、多いときは7本ほど原稿を書いてますね。現在の仕事は、Webライティングが7割、編集が3割ほどです。独立したての頃は、直接出版社に営業に行ってましたが、最近はお客様からの依頼や紹介がメインになってきました。

―リモートワークを選ばれたきっかけは?

長岡私は元々出版社で、女性向けの本や教育分野やビジネス書を編集していました。朝8時から夜22時過ぎまで働くようなハードワーカーです。そんな折に、骨折をしてしまい、2週間ほど自宅勤務になりました。その時に、「Wi-Fiさえあれば、自宅でも何の不便もなく仕事ができるな」ということに気付きました。また、女性のライフスタイル分野で仕事をしたいという気持ちを大学時代から持っており、働き方・自分の方向性・そして年齢ということを総合的に考えて1年前に独立し、フリーランス・リモートワーカーとしてスタートすることになりました。

―別の会社への転職ではなく、なぜフリーランスのリモートワーカーなのでしょう?

長岡新しい働き方であるリモートワーカーにチャレンジしたかったことがあります。また、それまでは名前の知れた会社にばかりいたので、会社の名前を借りずに自分の名前だけで仕事ができるかにも挑戦したかったんです。

―なるほど。では、普段どんな働き方をされているのでしょうか?

長岡:現在は平日9時半~17時半頃まで主にシェアオフィスと自宅で仕事をしています。土日はお休みです。スカイプなどを使って打ち合わせをするときは、シェアオフィスの皆さんに迷惑にならないように自宅で行っています。

基本的にはクライアントさんの営業時間に合わせているかたちですね。ただ、私は映画が好きなので、平日に映画に行ったり、気分転換にカフェに行ったりもします。その際は、クライアントさんのご迷惑にならないようにあらかじめ連絡が取れなくなることを伝えるようにしてます。

家族やシェアオフィス仲間と支え合っている

―リモートワーカーになって、困ったことはありますか?

長岡:特に困ったことはありませんが、基本的に一人で仕事をしているので、孤独感を感じないようにシェアオフィスを利用しています。そこには、アプリ開発や行政書士、中小企業診断士、日本のおもてなし文化を伝えることなどを生業としている方がおり、仕事の話や雑談を話すワーカー仲間として楽しくやっていますよ。

―オススメのグッズなどがあれば教えてください。

長岡:移動がしやすいように、Macbook Airを使っています。やはり軽くて楽ですね。また、PCとiPhoneを同時に充電できるコンセントもオススメです。

―自宅でも仕事をされているようですが、ご家族の理解はいかがでしょうか?

長岡:母親と同居していますが、とても理解があります。自宅でも仕事ができるように環境を整えてくれます。リビングには、私の仕事専用のスペースもありますよ。

―リモートワーカーになって、生活は変わりましたか?

長岡:生活リズムがとてもよくなりました。以前は時間がなさ過ぎて、ご飯もままならずということもしばしばでした。現在は、ライフスタイル系の記事を執筆していることもあり、自分が率先して女性が参考になるようなスタイルで過ごしています。自炊することもぐっと増えましたね。健康的ですし肌の調子もよくなりました。

―お仕事で工夫されていることを教えてください。

長岡:リモートワーカーなので、同じ場所で仕事をしているわけではありません。そのため、事前に出かけたり、連絡がつかなくなる場合は、先にクライアントさんにその旨を連絡しておくようにしてます。

またライターとしては、実体験をしていくということです。自分で試してみないとユーザーに響かないので、例えば、美容法を実際に自分で試してみたり、素敵なインテリアが載っている雑誌を切り抜いて額縁に入れて眺めてみたりと記事にすることはなるべく実践しています。何より、自分が知らないと人に伝わらないですから。また、私の仕事は生活の全てがネタになる仕事です。映画に限らず、いろんなものにアンテナを張るということはほぼ毎日の日課です。

―お仕事で印象に残っているエピソードはありますか?

長岡:執筆している媒体で月間MVPが取れたこと、「流入してくるユーザーの大多数は、長岡さんの記事で回遊率も大変高いです」と言われたことです。あとは、一番進行の遅れていた冊子を私が担当することになり、結果的に一番早く進行が進みクライアントさんに喜んでいただけたことです。また、「長岡さんの記事は面白いので、うちでも書いてください」とクライアントさん自ら打診してくれたことも嬉しかったですね。

そうやってクライアントさんから評価いただけることが、何よりも嬉しいですね。

―今後の目標を教えてください。

長岡:子育てをしながら企業に勤めている女性の友人を見ていて、もっとリモートワーカーという新しい働き方を広めていきたいと考えています。子どもを抱えて、企業に勤めているのが傍から見ていて本当に大変そうなので、もっと多様性のある働き方があってもいいと思うんです。日本の企業にもリモートワークという働き方が浸透したら良いなと。リモートワーカーとして情報発信を続け、多様性のある働き方を自らの働き方を通じて伝えていき、女性がもっと働きやすい世の中にしていきたいですね。

―複数の出版社を経験して、ご自身の突き詰めたい女性のライフスタイル分野に携わるため、独立してリモートワーカーへ。会社員としての安定した地位を捨て、ご自身のやりたい仕事にチャレンジする姿は、未来の働き方のロールモデルとなりうるのではないでしょうか。クライアントへのケアも完璧で学ぶところも多かったです。どうもありがとうございました!

この記事の著者:松岡佑季(Yuki Matsuoka)

IT企業の会社員×ニュース記事ライター。全国を取材している過程で、リモートワークに興味を持ち始めたことをきっかけに、多様な働き方を広めたいと決意。自身もコワーキングスペースやリモートに便利なITツールをフル利用し、「誰もがどこにいても変わらない仕事と給与が手に入る世の中」にすべく奮闘中。


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