人気店誕生の新しい形。3000軒カレーを食べ歩いた、カレー細胞H.Matsu氏注目の「間借りカレー」とは

新たなムーブメントが生み出されそうな2017年夏。

大阪スパイスカレーを代表する人気店・旧ヤム邸がいよいよ東京に進出するなど、カレー界隈が盛り上がり、新たなムーブメントが生み出されそうな2017年夏。

そんな中「間借りカレー」という動きを見逃してはならないと語る、Retty TOP USERのH.Matsuさん。間借りってどういうこと? 曲がりじゃなくて? そこでじっくりと話を伺ってみました。

【TOP USER】

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3000軒のカレー屋を食べ歩いた通称「カレー細胞」。生まれついてのスパイスレーダーでカレーはもちろんのこと、食のトレンドウォッチャーとしても分析力・発信力は折り紙付き。 カレー専門のブログ「カレー細胞-TheCurryCell-」を運営。H.MatsuさんのRettyアカウントはこちら

間借りカレーとは日中お休みの店を「間借り」してカレーを出すスタイルのこと

「今やカレーの首都ともいえる大阪では以前からよくあったスタイルなのですが、夜営業しかしないバーの昼間にその場所を借りてカレーを提供するという形が"間借りカレー"です。

東京で、間借りカレーから人気となった代表店といえば...

黒澤シェフが浅草の地下街のお店を間借りし1日20食前後のみを提供。毎日毎日12時台には売り切れるほど大ブレイクした『Kalpasi』。その後2016年10月千歳船橋に実店舗オープンしました。

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熱狂的ファンが集まった中での実店舗展開は、盛り上がらないわけはないですよね!

小さな形で始めて味も試行錯誤しながら、同時にファンを作っていく。まるで、インディーズバンドが路上で毎週末ライブをしながらファンを獲得してちょっとずつ力をつけて、メジャーデビューをするという形に似ています。

熱狂的ファンがいるから、初期の経営も安定しやすく、SNSなどで拡散もされやすい。そうやって瞬く間に人気店となっていく様子は、今の時代ならではのお店のあり方だなと、しみじみ思うんです。」

次に注目の間借りカレーは、新宿ゴールデン街にあり!

「このように人気カレー店が間借りというプロセスを経て誕生する中、一番注目しているのが、新宿ゴールデン街です。この街のバーを間借りして昼間にカレーを提供している『間借りカレー』があるんです。

まず1つめは、独学でカレーを学んだバーテンダーが提供する『エピタフカレー』。

インド現地の美味さを損なうことなく、香りや辛さをビシッと効かせつつ、 カレー好きの日本人に解釈しやすいよう、細やかにチューニングされており、好感度高し。 「ビシッとスパイスが効いた、美味しい本格カレーライス」へと昇華されています。

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2つめは、お子さんがいるママがシェフの『サンラサー』。日替りのカレー&スパイス料理をワンプレートで提供するお店。有機・無農薬野菜を使用するなど食の安全への気遣いも、なるほどママならでは。

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どれも小さく席数が少ない店なので、一人か二人で行ってしっぽり楽しむのがゴールデン街のルールです。

そんな風に通いながら、そのお店がいつか実店舗を持つのを期待するのもまた、楽しみですよね。

自分好みの味を見つけながら、その店が進化していくのを応援する。

そんな楽しみ方もまた、間借りカレーという新たなカレーの可能性だと思うのです。」

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