セクシュアリティを明かしても安全な環境へ

会場にいるどの人の笑顔もとても素敵で、「彼らが毎日こんな素敵な笑顔で生きることが出来たらいいのに」と何度も胸が痛んだ。

昨年10月から続けている、名古屋あおぞら部(Twitter @nagoya_aozora )。

6回目の開催となった5月20日(土)には過去最多の30人以上の方が参加してくださった。

今回は開催時間をこれまでより長くしたことで、アルバイト帰りの学生や仕事帰りの社会人にも数多くお集まりいただけて、年齢やセクシュアリティの異なる人びとが集まる『多様な人びとの交流の場』として機能できたと感じている。

今回はこれまで以上に、LGBT当事者・LGBT当事者を家族や友人に持つ人・LGBTについて知りたいと思っている人、の三者が入り乱れた状態でたくさんの会話が繰り広げられていて、まさに『多様な人びとの交流の場』であると感じられた。

数カ月ぶりに名古屋あおぞら部に参加してくれたある参加者が、活動の終わりがけに私にこう話しかけてくれた。

「前に来たときよりも、活動をしているこの部屋の空気が明るくなっているし、何より参加者の表情が別人なくらいに明るくなっている! ○○くん、数カ月前にこの場で会ったときよりも何十倍も笑顔が素敵になっている!」

参加者の一人に言われて初めて、私も気づいた。

名古屋あおぞら部に参加するようになってから、みんな見違えるほど明るくなっているように見える。

初めて参加したときには、不安で泣きそうな表情だった高校生が、数カ月後には私の代わりに参加者に会場となっている建物内のトイレの位置を説明したり積極的に話しかけたりと、別人なほど明るく頼もしくなっている。

そして何より、名古屋あおぞら部を主催している私自身も、この活動を初めてからより明るくなったと自分で感じている。

この活動を通じて私もLGBT当事者の友人がとても増えたし、LGBTについて気兼ねなく話せる友人と休日に遊びに出かけたり大学帰りに待ち合わせご飯を食べに行ったりと、交流する機会がとても増え、自分のことを嘘で塗り固めずLGBTの話ができる時間、すなわち『私が私らしくいられる時間』がとても増えた。

NLGR+恒例となっているバルーンリリースの様子

去る5月27~28日には、名古屋市中区の繁華街・栄の池田公園を中心にNLGR+が開催された。

このイベントは、LGBTに関する団体などがブースを出展したり、ステージでライブを行ったりするなど、名古屋のセクシュアルマイノリティの人びとにとって年に1度のお祭りになっている。

今年は昨年以上の参加者数で、会場となっている公園は人でごった返していた。

このイベントに今年は、10代をはじめてとした若者もたくさん来ていた。

特に待ち合わせたわけではなかったが、会場となった公園の日陰に自然と集まった。これまで名古屋あおぞら部参加したことがある人やその友人など、気づいたら20人ほどの若者グループが出来ていた。

その場にいる誰もが、とても素敵な笑顔をしていた。

自分のセクシュアリティについて何も隠さずに自由に話すことが出来るその場を、時間を、とても楽しんでいた。

会場にいるどの人の笑顔もとても素敵で、「彼らが毎日こんな素敵な笑顔で生きることが出来たらいいのに」と何度も胸が痛んだ。

先日、アジア初の同性婚認可に向けて、台湾は大きな一歩を踏み出した、とのニュースが飛び交った。

大学生など若者の旅行先としても人気が高く、日本からも近いとても身近な場所で、このような動きがあったことはとても喜ばしいことだと思う。

LGBT当事者の友人の中でも、とても話題になった。

その一方で、日本国内はまずは一日でも早く、『自分のセクシュアリティについて何も隠さずに自由に話しても安全な環境』が整うことに期待したい。

次回の名古屋あおぞら部は、6月18日(日)13時半~20時半(途中入退室OK)に名古屋市東区の矢田コミュニティセンターで行います。

必要な持ち物は、参加費(会場レンタル費、お菓子代)300円と各自の飲み物のみです。

一人でも多くの方が、お気軽にご参加いただけるのをお待ちしています。

名古屋あおぞら部

メールアドレス nagoya-aozora@excite.co.jp