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2018年03月20日 10時44分 JST | 更新 2018年03月20日 10時44分 JST

”LGBT”はまた、なきものにされるのか?~ブームの後で~

今後も永遠にLGBTに「飽きる」ことはない。

  • "LGBTブーム"はあったのか?

現在20歳の私は、自分は"LGBTブーム"の恩恵を受けた世代だと自覚している。

私自身の素直な感想として、LGBTブームはありがたかった。

ブームによってLGBTについての報道が多くあり、そのお陰で私は自分について知ることが出来たし、そのことによってとても救われた。

LGBTブームの有無や是非について様々な意見があることは知っている。

今回是非については言及しないでおくが、私は少なくとも「LGBTについて報道するブーム」は存在していた、と考えている。

  • 当事者としての声

私がLGBT当事者の一人として、SNSやブログを通じて発信する活動をするようになって、3年ほどが過ぎた。

私は、自らのセクシュアリティについて周囲へカミングアウトせずに大学へ通っている。

その傍らでの活動なので、発信する際に私の本名や顔写真・大学名など個人が特定される情報を除外しながらではあるが、多くの方に反響をいただけていて、ありがたい限りである。

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私は、発信する活動を始めてからのたった3年ほどの間に、本当にたくさんの取材を受けた。

正確には、取材を受けるようになったのは2年前なので、私が取材を受けているのは実質的にはたったの2年間しかないが、本当に数え切れないほどの取材を受けてきた。

放送時間の都合や私のプライバシーに関する都合で公開されずお蔵入りになったものも含めれば、昨年度(2016年4月~2017年3月)は、テレビ・ラジオから地方紙を含めた新聞・インターネットのニュースサイト、学生たちが自主的に製作する新聞など、全て合わせると何十件と取材が来ていた

地方のこんなちっぽけな1人の大学生に、こんなに膨大な量の取材が来るなんて、大変異常な事態であったと思う。

でも、今年度(2017年4月~2018年3月)はからっきしだった。

1年間でほんの数件のみだった。

  • また「LGBT」は無きものとされる?

別に私は、「もっとたくさん取材を受けたい!」と言いたい訳ではない

だがしかし、あれだけ加熱した取材が数多く行われて、その恩恵も多くあったもののやはり、ブームが過ぎ全く取材がなくなった今は何となく切ない。

自分たちの存在が忘れ去られて、LGBTブームより前と同じように、LGBTの存在が無きものとされているような気分になる時がある。

LGBTに関して、多くの取材が行われ、多くの記事になった。

これでもうこのテーマは充分だ、もう飽きた、となったのかもしれない。

確かに、毎日毎日同じような内容だったら、視聴者として読者として、飽きてしまうのかもしれない。製作する側が、視聴者・読者に飽きられることを危惧するのも納得できる。

でも、私たちは当事者として、自分たちに関わる重要な問題として、今後も永遠にLGBTに「飽きる」ことはない。

そして、今後の人生も自分たちが向き合っていかなくてはならない課題として、これからもLGBTについての多くの報道がなされることを心から望んでいる。

  • カミングアウトしていなくても

もちろん、LGBT当事者が取材を受けることだけが素晴らしいとは思わない。

取材によって意図せずにカミングアウトをすることになってしまったり、アウティング(自らの意図に反してセクシュアリティを明かされてしまう)が起きてしまったりしたら、本末転倒だ。

だから無理して、

「他の当事者のために!」「この問題を解決するために!」

と必要以上に自分を犠牲にして、自分の話を明かす必要はないと思っている。

私だってそうだ。

これだけブログを投稿したり、サークルを運営したり、共同でイベントや勉強会を開催したりしているが、一度たりとも本名や学校名、顔写真がメディアに載ったことはない。

そういったものを載せないように周りに伝えてきたし、何人も何社も受けた取材の中でも、私の個人が特定できる情報は絶対に掲載しないというその約束を守れる方とだけお付き合いしてきた。

それは、「カミングアウトしないまま、学生生活を送る」ことを続け、自分の身を守るためでもあるし、「無理にカミングアウトしなくても発信することは出来るし、平穏な学生生活を維持することも出来る」と若い世代に向けてアピールするためでもある。

  • これからの「LGBTブーム」は?

ブームのお陰で、これまでより多くの人にLGBTという言葉を知ってもらうことができたと思う。

その恩恵は確かにあったし、大きいものだった。

様々なメディアでLGBTという言葉を見かけたし、それをきっかけとしてLGBTを知ったという人も多くいる。

ただ今後は、「知ってもらった」のその先へ進めることを期待している。

メディアに掲載されるような「可哀想な」「特別な」"LGBTの人"から、同じ町に一緒に住んでいる"どこにでもいるような隣人"へ。

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2016年10月から活動を行なっている、名古屋あおぞら部

おかげさまで開始から1年半が経過し、累計参加者数も300人を超えました。

愛知県の三河地区や静岡県など、遠方からも参加してくださる方も多いことから、2017年度最後の活動となった2018年3月4日(日)は、活動開始から初めて名古屋市から飛び出し、遠足企画と称して愛知県刈谷市で開催しました。

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今回もこれまでと同じく、高校生から社会人まで幅広い年齢層の方にご参加いただけました。

また、刈谷市など地元の方にも多くご参加いただけて、名古屋市から飛び出して開催できて良かったと感じました。

名古屋あおぞら部では、参加者の年齢やセクシュアリティを制限していません。

LGBT当事者と自認している方も、自分がLGBT当事者かどうかよくわからないという方も、LGBTについて知りたいと思っている方も、皆さんのご参加をお待ちしています。

何てことない日常の会話から、

「学校でLGBTについて~~と言われた!」

「職場でカミングアウトするかどうか悩んでいる」

「友達にLGBT当事者っぽい人がいるんだけど、どう接したら良いのかわからない」

という話まで、参加者の皆さんが自由にお喋りができる空間を提供しています。

次回は、2018年4月末に矢田コミニティーセンター(愛知県名古屋市東区矢田、ナゴヤドームすぐ)で開催予定です。

詳しくはこちらへ Twitter @nagoya_aozora