せっかくフランスにいるのでということで、2回ほどフランスにちなんだ話題のものを書かせていただきました(フランスのサービスはそんなにひどいのか?、パリと京都(観光地と日常と経験値))。
しかし、所詮観光で来ているに過ぎない、欧州の政治については、学部時代に米ソ冷戦の一例として学んだことがある位の素人に書けることなどたかが知れているので、いつものスタイルに戻させていただきます。
1 グリーン車と炎上
1月3日に有楽町で発生した火災の影響で、東海道新幹線が大幅に運転を遅らせることとなり、結果ホームでは大混雑となりました。
それに関連して 有田由希氏がツイッターで以下の様につぶやいたことが話題となり、炎上してしまったそうです。
ちょいと新幹線の車掌さんよ!大幅に遅れて運行している中、席がたくさん空いているのにグリーン車の切符がないとグリーン車に乗れないなんて全っっっ然やさしくなーい。
立ってる子連れやお年寄りよりがいるからお願いお願いって言ってもダメだった。あたいの説得力の無さったら......チーン
正直こういう発想をする人がいても良いのではないかと思うのですが、どうもそうはならかったようです。
2 Hayato Ikeda氏の記事
これについて、Hayato Ikeda氏が「『グリーン車』ツイート炎上に思う:途上国化する日本と、生きにくい人たち」という記事を書かれておりました。
そこでは、前提として「この件に対して批判的な人たちは、『この社会では、お金を払えば『必ず』代金に見合ったサービスが提供されるはずだ』という期待を持っているように見えること」として、記事を書かれています。
その上で、「批判的な人々は『お金を払ったんだから、グリーン車の席に座れて当然だ』と考えて」いるとし、「その考えは間違いではありませんが」としながら、今回のような「非常時においては、そういう前提は覆ってもおかしくはありません」としています。
そして「ぼくは期待値を低くして生きている人間なので、お金を払うときには「この値段分の対価が、必ず得られる」と期待しません」として、途上国の例を出し、「途上国で暮らしたことがある方なんかだと、もんのすごく、この期待値が低いですよね」としています。
そして結論として、日本が衰退(途上国化)していくことを前提に、「『お金を払ったけど、それに見合ったサービスが提供されない』というシーンは、ますます増えていく」ので、「精神的な防衛策として「まぁ、そういうこともあるか」と割り切れる態度が重要になります」としています。
3 発展途上国
以前にもHayato Ikeda氏には言及したことがあります(挨拶という1つの「型」を嫌う人達、挨拶という1つの「型」を嫌う人達2、イケダハヤト氏と選挙と現実)。そのときのエントリーを見てもらってわかりますが、正直私はあまり彼の意見には賛同的ではありません。
今回のエントリーでは「発展途上国」云々という話をされておりますが、おそらくご自身はどこまで発展途上国の現実をご存知なのかかなりあやしいというのが正直なところですし、日本が発展途上国化するというのも何を根拠に言われているのか疑問です。
以前も発展途上国に変な幻想を抱いている方のことについて言及したことがありますが(発展途上国を自己満足のために利用する人たち)、氏にも同じような感じがします。
発展途上国で生きていくために必要なものは、「金と健康」というのが私の持論で、「金」がなければその分「健康」が、「健康」がなければその分「金」がと考えております。
実際、発展途上国では、金があれば何でも許される面が強く、日本では到底できないことができることもあれば、日本並み(以上)の生活水準を維持することも可能です。
それに正直貧しい生活を強いられているので、日本以上に金にきたなくなりがちで、私としては、どうも発想が逆を向いているような気がしてなりません。
4 最後に
それに、私が炎上のまとめなどを見た限りでは、今回の炎上は(韓国などに融和的な)「有田芳生議員の娘」とされていることが大いに関係しているような気がします。
そういう意味でも、今回のような炎上には私も批判的ですが、同じ結論でありながら、どうも途中過程でいろいろひっかかるところが多かったが故の今日のエントリーでした。
(※この記事は、2014年1月6日の「政治学に関係するものらしきもの」から転載しました)