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2018年10月25日 12時29分 JST | 更新 2018年10月25日 12時59分 JST

「うわ、ガイジンや」。公園で少年に叫ばれた。ハーフ顔で生まれた私が今も抱く違和感

「一昔前なら分かるけど、今はそんな面倒なこともないやろ」。その一言で片付けてしまうには、少しはやいような気がします。

Mina Samejima
鮫島みなさん

私は生まれも育ちも、国籍も、血統も(私が知る限り)日本人ですが、顔がいわゆる「ハーフ顔」です。非常に日本人離れした容姿をしており、日本語を話すだけで驚かれることもあります。

私が幼い頃はネガティブな意味で「ガイジン」という言葉が使われることが多かったです。

幸い、学校でいじめに遭う等はなかったのですが、公園へ行けば、明らかにネガティブな言い方で、知らない少年から「うわ、ガイジンや」とさけばれることや、電車では日本語がわからないと思われ目の前で私の話をされる等、人からの心ない発言や行動にやるせない気持ちになることは多々ありました。

しかし、私が高校へ進学したくらいの頃から、世間の「ガイジン」や「ハーフ」に対するイメージがかわっていったことを実感しはじめました。

テレビや雑誌ではハーフタレントやモデルの活躍が目立ちはじめ、世間ではハーフは美形でチャーミングで英語ができて、、などのイメージが定着し始めたのです。もちろんポジティブなイメージだけではありませんが。その頃くらいから「ハーフっぽくていいなー」と言われるようになり、慣れない褒め言葉に戸惑ったことを覚えています。

日本人の持つハーフへのイメージと現実のギャップ

飲食店でアルバイトをしていた頃は少なくとも毎出勤5回、多い日には10回はハーフかきかれていました。私生活でも、名前をきく前に、ハーフかきかれることなんてざらにあります。気になることは仕方ないことだし、質問することも悪いことではないと思います。

MINA SAMEJIMA
渋谷のセンター街

ただ、何度も続くと、「もーいやや、普通にめんどくさい」なんて弱音をぼやいてしまうこともありました。

それに対して、よくある返事は、

「えー、ハーフっぽいねんからいいやん」

「一昔前ならわかるけど、今はそんな面倒なこともないやろ」

もちろんフォローとして、ポジティブな意味で言ってくれていることはわかります。ただ、中には「何が嫌なのかよくわからない」といった表情を浮かべる人もよくいます。

あれ、私大げさなんかな...?

そんな表情を浮かべられると、私が大げさに被害者ヅラしているだけなのかなとか思ったりもしました。

#人生ネタ

でもやっぱり大げさでもないんだなと感じる瞬間があります。

MINA SAMEJIMA

大学では、私が全く知らない学生たちのグループの中で一度、ゲームの罰ゲームとして、外国人であるだろう私に話しかけにいくというものがあったり、飲食店では、全く知らない人たちによって、私の国籍をめぐって賭けがおこなわれていたり。

誰も悪気があってしていることではないと思いますし、このようなことが起こるたびに気にしていたらキリがないので、気にしていません。もはやネタだと思っています。

ただ、こういったことが起きたのは「一昔前」なんかではありません。

全てここ1、2年の出来事です。

混在する「ハーフ」や「ガイジン」へのイメージ

日本社会の国際化が進み、ハーフや外国人に対する理解や認識が高まっていることは事実ですし、ポジティブなイメージも多いかと思います。(イメージによっては、一人一人を個人レベルで扱わず、一定の基準や価値観におさめ、判断してしまっている等の課題も残りますが)

しかし、その場にいるだけで罰ゲームや賭けの対象にされることも未だにある訳で。

みんなのクラスメートで、同じように日本語がわかって、感情があって、というよりは、「テレビや雑誌でみたりきいたりする少し遠い存在の何か」のように扱われているように感じることがあります。

地域差はあれど、街中で外国のルーツを持つ方をみることは圧倒的に増えたという認識やメディアからのイメージが先行して、日本人と外国のルーツを持つ者の間に、問題はないと思う人もいるかもしれません。

ただ私は、幼い頃の自分に「うわ、ガイジンや!」といった少年はまだあの公園にいるように思えて、

「一昔前ならわかるけど、今はそんな面倒なこともないやろ」

その一言で片付けてしまうには、まだ、少しはやいような気がします。もちろん、私が幼かった頃よりも過ごしやすい社会になっていることは確実ですが。

MINA SAMEJIMA

私は、「ハーフ顔」に生まれて、ネガティブな意味で「ガイジン」と呼ばれて悲しいおもいをした経験もあれば、褒め言葉として「ハーフ」と呼ばれた経験もあります。もちろん逆の経験もあります。外国のルーツを持つ人々へのイメージは良くも悪くも時代とともに変化しています。

しかし根本的な、外の人(ガイジン)という認識は時代を超えて今なお潜在しているのではないでしょうか。

一個人を形成する要素は見た目やルーツ以外にもたくさんあります。「ガイジン」や「ハーフ」というレッテルに囚われ、外の人としてみるのではなく、一個人としてそれぞれを知り、一人の人間なんだと受け入れる姿勢こそ、加速する国際化と共存するためには必要不可欠なのではないでしょうか。

HuffPost Japan
Shiori Clark

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