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2015年04月08日 23時38分 JST | 更新 2015年06月07日 18時12分 JST

地方創生「クレクレ体質」に未来ナシ。 トップクリエイターの技を盗め。

「地方創生」がついに国策として動き出しました。長らくPR業界に関わってきた私は思うのです。日本の地方には前述の通り素晴らしい資産がたくさん眠っている。しかし、圧倒的にマーケティング力とプレゼンテーション力が足りないと。

Saori Kiryu

世界のトップシェフも魅了 ガストロノミーも、地方じゃ当たり前

突然ですが、「クールジャパン」と聞いてあなたは何を思い浮かべますか? アニメや漫画などのオタクカルチャー? 一般的にはそうでしょう。しかし、果たして海外が評価する日本の本当の価値ってなんでしょう? 実際の話、日本を訪れる外国人観光客の多くは、そういった特定のコンテンツではなく、もっと総合的・本質的な日本文化に惹かれているといいます。

例えば、世界で最も予約のとれないレストランとして名高い「エル・ブジ」や「ノーマ」のシェフたち。今年に入り、彼らは日本の期間限定店をオープンさせるとともに、この国の地方を巡り現地の農家や市場の人々と積極的に交わったといいます。彼らが惹かれたのは日本食そのものを超えて、一歩進んだ文化的背景。歴史や人類学、ときに神聖な領域ともつながる食文化、まさに「ガストロノミー」を当たり前に実践する土地の人々からインスピレーションを得たのでしょう。

最前線のスキルを我が物に! トップクリエイターを「利用」せよ

折しも同じ頃、静岡・日本平で開かれたのが、高級車ブランド・レクサスがサポートする二日間だけの野外レストラン「DINING OUT NIHONDAIRA with LEXUS」。富士山を眺める美しい土地、日本平に国内の著名クリエイターが集い、土地に眠る魅力、その食や自然、伝統文化、歴史を再編集し新たな価値として発信するイベント。第6弾を迎えた今回は編集者の山田五郎氏をホスト役に、フラワーアーティスト赤井勝氏が富士山を背景に咲かせる見事な桜、そして神保町「傳」のシェフ長谷川在祐氏の料理を堪能できる最高の内容。

他では決して体験しえない「ラグジュアリーなお花見」。これは、まさに現代の主流である体験型消費のイベントです。確実に、とびきり華やか。しかしこのイベントの本質はそこではないと考えます。

キーとなるのは、日本のトップクリエイターと地域自治体や地域産業の賛同者が共に作り上げるイベントであること。地域の担当者たちは、日本トップクラスのクリエイターらのセンスとアイディアと具現化力、そして運営陣の広報、集客手法等、最前線のスキルをすぐ間近で学びます。前回の開催地、大分県竹田市では、イベント終了後すぐに地元の開催者たちが「学びの情熱が冷めないうちに」と、「うろ覚えダイニングアウト」を開催したといいます。自分らの力で、大分の地元の人々のために。外から訪れた著名人と華やかなイベントを催して「素敵だったね、楽しかったね」で、終わりではありません。その学びを、町づくりの糧に転換しなければ、何も意味がない。

「ダイニングアウト」にはその仕組みが確かに存在するのです。

「地方創生」どう動く? もう、言い訳はできない

2014年、「地方創生」がついに国策として動き出しました。長らくPR業界に関わってきた私は思うのです。日本の地方には前述の通り素晴らしい資産がたくさん眠っている。しかし、圧倒的にマーケティング力とプレゼンテーション力が足りないと。その土地ごとにバラエティに富む多彩な魅力を、訪れる人の求める形でパッケージして提案できたならば、間違いなく双方が幸せになれるでしょう。だからこそ、ダイニングアウトに代表される民間企業のプラットホームを利用して、プロのスキルを徹底的に盗んでしまえばいいのです。

幸いにも、現代ではクラウドファンディングやクラウドソーシングなど、資金や人材のリソースを手にする手段は幅広く用意されています。そう、つまり現代は「やらない」言い訳がすでにできない世の中となりました。

「受け身体質」に未来はない。しかし、自ら踏み出す者にとっては、こんなに歩きやすい時代はないのでしょう。さあ、あなたは、あなたの町はどうしますか?