三角パズルに挑戦! 第29回(2015年第7回)  紙を作るということ

南投県埔里(プリ)鎮という場所にある「恆吉宣紙村―紙匠工房」という手漉きの紙工場に、韓国のハングル書道家でらっしゃる崔ルシア先生と一緒にお邪魔してきました。

こんにちは、数学・教育ライターの鍵本です。

前回の台湾出張から戻ってきて、日本に戻るやいなや仕事がたまってて大変でした。ちゃんとすべて期限どおりにこなせるように、現在がんばって仕事をしています。

さて、前回に引き続き台湾のお土産話です。今回の台湾訪問の別の目的は南投県埔里(プリ)鎮という場所にある「恆吉宣紙村―紙匠工房」という手漉きの紙工場にお邪魔することでした。実は昨年に引き続き2回目の訪問です。韓国のハングル書道家でらっしゃる崔ルシア先生と一緒にお邪魔してきました。

紙匠工房を運営してらっしゃる林政立さんは、台湾の大学を卒業後、日本の東北大学にも留学されてらっしゃった経験がおありで、日本語が堪能でらっしゃいます。こちらの工場では手漉きの高級和紙を製造して、遠く日本や韓国にも輸出してらっしゃいます。工場と体験工房がすぐ隣にあり、紙作りの工場を見学後、紙を使ったいろいろな体験ができるとあって、小学生の遠足や遠くからの見学客もたくさん訪問されるようです(日本からもよく見学にいらっしゃるようです)。

台中駅前から埔里までは40kmほど。埔里に通じる国道6号線はこんな高いところを通っていきます。昔はこの道路がなくて台中に出るにもかなり時間がかかったそうです。

埔里は紹興酒などのお酒の生産地としても有名な場所です。工場には展示館やお土産やさんがあって、ちょっとした観光スポットになっています。ちなみに、日本のプロ野球で活躍され、先日亡くなった大豊泰昭さんも元々はこのあたりのご出身だったとのこと。

こちらが恆吉宣紙村―紙匠工房の入口。昔はこのあたり、紙の工場だけだったのが、最近は家がたくさん建ったのだそうで、現在は住宅街の中に紙工場があります。

ハンドバッグやエコバッグ、帽子、定期入れ、鏡...これらの製品はすべて紙で作られています。購入することもできて、結構な人気なんだそうです。私も少し購入しました。

いよいよ工場見学。入ったらまず手漉き作業をしてらっしゃる様子が。高級な紙はこのようにして1枚1枚手漉きで作成するとのこと。ちなみにこの工程で使われるすだれはとても貴重で、これを作れる職人さんはほとんどいないのだそうです。

原料のがんぴを水でこのように溶かしていきます。

できあがってきた紙を1枚ずつ熱板の上で乾かしながら表面をなめらかにする工程。みなさん手馴れた手つきで1枚ずつ紙を作り上げていかれます。

できあがった紙を見せてくださる林さん。

紙の分厚さや滑らかさなど、いろいろな種類があるそうです。紙を手でつまんでこするとそういう種類がわかるとのこと。

できあがった紙にためし書きをする、ハングル書道家の崔ルシア先生。「紙が良い埔里」と書いてらっしゃいます。

最後に、案内してくださった林政立さん。紙匠工房ではこのようにいろいろな展示がされていて、ここでちょっとしたワークショップなども行うことができます。ちなみに彼のかぶっている帽子も紙製です(非売品)

私も小学生時代に一度紙漉きを見学したことがあったのですが、こうして大人になってから、しかも遠く台湾で紙漉きの作業を見ると、とても新鮮でした。また作家として紙には大変お世話になっているわけで、そうした意味でもとても参考になりました。

埔里はとてもいい場所です。ぜひまたゆっくり訪問したいと思います。

さて、今回もα4(従来ルール)1問とβ4(変化球ルール)1問の合計2問です。

1問目はα4です。ルールはこちらをご覧ください。解答は下のほうのリンクをクリックしたら出てくるようにしておきますので、解けたら答え合わせをしてみてください(今回は少し難しいです)。

2問目のβ4は、10個の○の中に1から10の異なる数字を入れて下さい。周りの矢印の数字がその列の数字の和であることは同じです。数字が大きくて少し難しいかもしれませんが、頂点の3つは数字が入ってるので、実際には7個の数字を入れるだけです。

それではいよいよ問題です!制限時間はあくまで目安です。

1問目、従来のルールです。制限時間5分。

2問目は1から10までの異なる数字を○の中に入れていきます。制限時間5分

解答はこちら。

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